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詩作 カラスが啼いている

カラスが啼いている
名もなき黒い八咫烏
その真下に孤独の影あり
幽霊のように孤独と踊る
何をしたいのだろう
たった独りで
酒を飲んで街中で
人寂しいのか
そんな自問を繰り返す
意味はない
無味乾燥な時の狭間で
旅の一途で
いつもそうだった
子供の頃から
学校が嫌で不登校になった
孤独なひきこもり生活
無駄な時間を長く長く過ごした
いやあの頃はしっかり苦しんでいた
自分を変える為に夢を追った時期もある
格闘技に音楽に
色々仕事もやってきた
新聞配達に土木工事にタイヤの整備
整体師にスポーツトレーナ
農業や工場勤務に水商売
どれも続かなかった
それでも最後は独りで徘徊していた
地震や火事や借金や
夢を失い家族や友達を失い
絶望したこともあった
その時も独りになった
それは本能行動なのか
一人になれば寂しくなるのに
同じことを繰り返す中で
何も変わらぬ諦めも出てきた
しかしここは福島県郡山
環境と厳しい冬が
今ある現実を直視させる
一期一会の雑踏の隣人
一生会うことのなかった
いや今さえリンクする運命にはない
だがここにいる
例えばこのカラスの群れ
彼から東北の風だ
夜を彩る主役なのだ
地元の九州熊本の楽観主義は
この厳しい大地では命取りだ
その美しさの質は音楽と絵画ほど違う
カラスよ啼けようたえよ
ここに粉雪が吹雪けば
それは1つの絵画となる
孤独な一枚の記憶にハーモニーをのせて








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