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チーム担任制について

来年度からチーム担任制を市全体で取り組むとのお達しが来たそう。

基本的に良い流れだと思っている。
大学院前に当時のとある校長がチーム担任制を校内で実施しようと提案していたことがあった。
そのときにも私は基本的には賛成していた。ただ下っ端の私はそう思っていても、当時の大半の職員は大反対だったよう。
その反対の意図は今でもわからない。
自分のやりたいようにクラスを作ることができないからなのだろうか。

そんなことを思い返したが、数年経って、トップダウンでチーム担任制が降りてきた。
今のところ周囲の反応は音沙汰ない。

では、4月からすんなり行けるのか、そうは思わない。
結局何も変わらない、という結果が何となく向こう側に透けて見える。

そうは言うが、基本的には賛成しているのである。

チーム担任制を導入・発展すれば、学校という閉鎖的な空間の中にも少しながらの多様性は生まれるだろう。
担任と相性が悪くて、ギスギスしていたとしたら他の窓口ができるわけである。
教育相談や学期末面談を希望の教員と行えるようにしている例もよく聞く。
チームで指導のビジョンを共有できていたとしたら、いろんなアプローチで指導を行うことができるだろう。
指導経験に差があってもお互いの指導技術を正統的周辺参加(LPP)的に学びとることもできるだろう。

現に今の私の数学の授業もある意味チーム担任制だ。
2人の教員で2つの教室の授業を同時進行し、生徒の選択の幅をもたせている。
我が学年もいろんな職員が入り混じりながら指導に入っている。
そうした方がいい職員バランスもある。
本当はもっと入り混じりながらの体制にしたい気持ちもあるが、一応周りとの歩調を合わせているつもりなのだ。

何度も言うが、基本的には賛成なのだが、お上からのお達しを見るたびに懸念が湧いてくる。

懸念の第一は、①「中学校ではすでにやっているでしょ?」的な浅はかな認識。

確かに中学校では学年部内に主任、担任、副任が配置されているので、担任の負担軽減のために他の職員が入れ替わって入ることが往々にしてある。
ただ、それがチーム担任制と言えるのだろうか。
ただの担任の駒がわりではなかろうか。

中学校ではもう実施されているとしたら、中学校ではチーム担任制の成果が上がっていることになる。
そんなことは微塵も感じない。
生徒指導の困難さは漏れることなく増しているのだ。

懸念の第二は、
「結局、職員同士の人間関係に左右される」ということ。

チーム担任制により、いろんな目で生徒を見れるというが、見たところで、共有されていなければ無意味である。
駒がわりで入っても連携ができないような関係性であれば何の意味もない。
ベテランと若手がペアを組み、ベテランが身勝手に若手にダメ出しばかりして勇気くじきをしている例もよく聞く。
以前から特別支援学校ではチームで生徒の指導に当たっている。
特別支援学校に勤務する先生から聞く話ではチーム連携の苦労をよく聞く。
より一層にそのチームをまとめるリーダーの在り方が問われるのだろう。

どこまで考えての発案なのだろうか。
苦し紛れの発案ではないか。
現状では何もその辺りの背景は伝わってこないのでわからない。

さて、どうなることやら。
まぁ、何でもいい。

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