*40 故意と好意の使い分け
Eさんと飲みに行ったBARにいた客。
たまたまトイレ待ちしていた時に話しかけてしまった。
仕事を聞くと個人事業主。
私は結構酒が入っていたけれど、即座に営業モードに切り替えた。
子ども達に職場体験をさせたいという気持ちがあり、個人事業主なら融通が効くと思った。
私が仕事の話をしていくと、その客は社会貢献で特に子ども達への還元に興味があると話してくれた。
すぐさまLINEを交換し、翌日に改めて連絡を取った。
相手はKさん。
やり取りの内容から、私が下心があって連絡を取っていると思われていた。
そりゃそうよね。
見ず知らずの人が声掛けしてきてんだから。
私もそれを知った上で、引き留める為にやり取りを進めた。
仕事でやりたい事があり、協力してくれる人(企業)探している、と伝えつつ、相手の喜ぶようなコメントも続けた。
数日し、相手から勘違いしていた、という言葉が返ってきた。
それでも、社会貢献したいから約束は守るよ、と言ってくれたKさん。
誠実な人だなと思った。
BARで声を掛けて、数日のやり取りしかしていないのに、私のゴリ押し営業を受けてくれるなんて、なかなかないと思う。
出逢って2週後には、Kさんの会社へ訪問し、実際の職場見学の打ち合わせを行なった。
そして、約束通り職場見学を実行してくれた。
単純に嬉しくて、次回お礼に飲みにいきましょう、と伝えていた。
お礼に飲みにいきましょうと言った手前、社交辞令にするのも悪いと感じていた。
下心はなかったが、男と2人で飲みに行くと言われてEさんも良い気はしないだろうから、知らない方が良いだろうと黙っていた。
宣言通り飲みに行き、先日の職場見学後の子ども達の様子を伝えたら、喜んでくれているKさん。
後にKさんの周囲は個人事業主が多いことがわかり、このまま繋がっておかないともったいない。
そう欲張ったのが良くなかった。
Eさんがだんだん私を疑い始めた。