【365日のわたしたち。】 2022年3月20日(日)
三連休の中日の日曜日は、控えめに言っても最高だ。
平日に溜めに溜めた洗濯物を洗濯する。
ピー、ピー、という洗濯機の呼び声を聞きつけ、洗濯物を引っ張り出したら、ベランダに向かう。
カラカラと音を立てて網戸を開けると、そこには春先の眩しい日曜日の世界が広がっていた。
まだ風は少し冷たいけれど、日差しが地面を照りつけているのが確認できる。
手に抱えた洗濯物が風に吹かれているのを感じて、今日はとても気持ちよく乾きそうな予感がする。
一枚一枚洗濯物を物干し竿にかけていく途中、下では学生らしき二人の女の子が並んで歩いていった。
彼女たちの笑い声は建物に反響して、この高さからでもよく聞こえる。
薄いピンクのカーディガンに淡い青色のジーパン。
白いシャツに若草色のフレアのスカート。
彼女たちはもう春を纏っていると感じた。
「いってらっしゃい、青春。」
こんなベランダから、こんなおばさんに、こんなことを言われてるなんて知る由もなく、彼女たちは軽やかに「春」を引き連れて去っていく。
良い日曜日だと思った。