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学習園が荒れると学校が荒れる

 元公立小学校教員で私立小学校教員の国立小学校教員です。今回は学校にある学習園について考えていきたいと思います。
 僕は、若手の頃に飲み会で先輩からこんなことを教えてもらいました。
 「学習園が荒れると学校が荒れる、学校が荒れてるかは学習園を見に行けばいい。」
 正直いうと当時は意味不明でした。しかし、その有難い助言をいただいてからは研修で小学校に行く際に学習園を見るようになったのです。
 これは僕の独断と偏見のため適当に読んでいただければと思います。

 1.学習園とは

 学習園とは地域によって呼び名が異なると思うのですが、要するに小学校にある畑や花壇をイメージしてください。
 僕は勤務先で「学習園」という呼称だったので統一させていただきます。Wikipediaで調べると「教材園」という名前で記載がありました。
 「教材園(きょうざいえん、英:スクール・ガーデン〈School_garden〉)とは、学校の児童/生徒らが花き園芸に従事するフラワーガーデンや野菜の栽培に従事する菜園(エディブル・スクールヤード[2])などのことである。」(Wikipedia)

2.学習園が荒れている状態とは

 学習園が荒れている状態というのは、要するに「放置されている」という状態をイメージしていただければいいと思います。
 雑草が生茂り、畑には何も植えられていない。そこらへんに農機具が散乱している。汚く誰も近くに行きたくないというイメージです。
 ここまで酷いものは珍しいですが、雑草が放置されるレベルはどの学校でもあるのではないでしょうか。
 花壇の周りだけでなく花壇の中まで雑草が生い茂りメインである野菜や花が既に侵されてしまっている状態です。
 2年生でいうとサツマイモ植えたはずなのに雑草だらけとかね。4年生ならヘチマとヒョウタンが枯れてからずっと放置されてます。という状態ですかね。

3.学校が荒れている状態とは

 児童が落ち着いていない状態とは荒れているのではないでしょうか。保護者からのクレームが日常茶飯事の学校も荒れているでしょう。
 いじめ問題、不登校、校内暴力、教員不足など問題は様々あると思います。学校が荒れているというのは学校の状態が苦しくなっているということでしょう。
 教師は自分の学校が荒れていると認めたくないものです。しかし、荒れている学校に赴任するというのは何か勲章のように勘違いしている人もいますが、現在進行形で荒れていると認められる人が少ないと思います。
 荒れている原因は自分にあると省察できる教師が少ない気がします。

4.学校が荒れるとなぜ学習園が荒れるのか

 では、学校が荒れるとなぜ学習園が荒れるのかというと基本的に学習園は優先順位が低いので手が回らない指標になると考えます。
教員の余裕がないから放置される
これは真実だと思いますが、それだけではないと思います。
 僕が落ち着いていた学校を振り替えると学習園の管理をしてくれていた人達がいました。管理している人を振り返ってみることにしました。
①地域の人が管理
 地域の方との繋がりがある学校は地域の方が管理をしてくれていました。僕が勤務した学校では趣味で学習園を開拓してくれていた方がおられ、ワサビの栽培もされていたのです。 
 地域の方との繋がりがあることは学校運営上強みになります。実際にその方を通じて出前授業など子どもたちに還元させる取り組みが多かったです。
②専門性のある教員の配置
 学習園を管理してくれていた教員には理科専科や大学で生物を学んだ先生など専門性の高い先生方がおられました。
 このような先生がいるということは理科専科制度が整備されていることや、指導力の高い先生がいることが多かったと感じます。
③児童の活動が機能している
 栽培委員会というのは高学年が担当することが多いと思いますが、高学年が機能しているというのは学校が落ち着いている指標の一つだと思います。
 また、他学年でも活動の中で子どもたちに学習園を維持管理できるように工夫して指導している先生や促すのが上手な先生はやはりできる先生だと思います。

5.おわりに

 3学期になり皆さんの学校の学習園はどうなっていますか?学習園をきれいにできる人の1人が自分自身なのです。
 しかし、余裕がないとできませんよね。みんなでいい学校をつっていきたいと考えています。無理しないで皆さん頑張ってくださいね。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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