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喇叭亭馬龍丑。日記「今日という日の想い出に」4/14(日)

2024.4.14(日)

「今日という日の想い出に」

 下北沢のメンフィス兄弟へ。ミュージック&DJバー。

 下北沢、相変わらず(なのか?)、「若者若者」している。この感じがとても苦手だ。この下北に来た時に思う「若者若者してやがるな」というフィーリングは十代の頃から感じているので、年を取ったせいじゃない。多分、小田急線や京王線の沿線文化が肌に合わないんだろう。こちとら西武線の申し子、プリンスホテル擁するレペゼン堤ファミリーだぜ?

 もうすぐメンフィス兄弟に到着、というところで向こうの方に見覚えのある顔。ーーーアイツが今ここにいるのはおかしい。しかし、それは確かに生け垣の向こうから奇妙な角度で首だけをこちらに突き出している。近づくにつれ、その顔は少しずつ大きくなり、こちらの遠近感が狂ってくる。実在しているとしたらあまりに大き過ぎるし、何より顔の位置が低過ぎる。目の錯覚か、幻覚か。今日はまだシラフなのに。

 ビル・エヴァンス。マイルズ・デイヴィスと共にモードジャズを創り上げる一端を担い、五十一年かけてゆっくりと自殺した、と云われる男。

 亡霊ならばそれでいい。聴きたいことは山とある。

 ビル・エヴァンスの頭の上にJAZZの文字が浮かんでいる。…なんだ。ジャズバーか。生憎、今日はメンフィスまで行かなきゃならないんだ。ごめんな、また今度。

 メンフィス兄弟、中古レコードも扱っている。モダンジャズLP以外の値付けはてんで白痴なので、それが高いのか、買い、なのか一切分からない。

 でも、キング・カーティスならば買うしかない。今日という日の想い出に。










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