芸術的な料理
◆料理はアート?
どうも、田嶋です。
沖縄ポップアップから帰り、
山梨 上野原 富岡の田んぼでのワインイベント、クラファンのリターン、沖縄pop up 再現コースをしながら、namidaの営業をしてます。
2019/5/26は
料理家 【今井 亮】氏
●instagram
ryo.imai1931
著書『これが男の本気メシ』
https://www.amazon.co.jp/dp/441532469Xref=cm_sw_r_cp_api_i_yGwVCbSNTVN41
とのコラボ営業でした。
(お陰様で盛況に終わりました!)
今回は頭ん中に書き溜めたnoteネタの棚卸しです。(在庫整理的な)
芸術的な料理
と言う話です。
僕自身は20代の頃、料理が面白くてしょうがなかったんですが、
料理って人の心を動かすから、芸術として成立している!と思ってました。(自分の力量は置いといて。)
[難解な作品も多くて理解するのに時間や経験を必要とするものが多い
文芸(言語芸術)、美術(造形芸術)、
音楽(音響芸術)、演劇・映画(総合芸術)に比べて、
食は美味しさでダイレクトに心と身体を揺さぶることができる
から、より伝わりやすい。]
というのが持論でした。
大衆文化の影響が色濃いポップアートと芸術を線引きするのは難しいですが、
料理とアートの関係性もそれに近しいものを感じます。(=線引が難しい)
自然の恵みや郷土色溢れる食文化、
郷愁を誘う故郷の味や、おふくろの味、
単純に美味しさだけでも人は感動します。
食は、生きる為の根源であるからこそ、
心身共に感動させることが出来る。
食こそが生きる日々に寄り添い、人の心を豊かに潤す最も身近な芸術だ
と、若かりし田嶋は述べていました。
◆料理はデザイン
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りょうり
【料理】
《名・ス他》
1.
材料に手を加えて、食物をととのえ作る(=理)こと。調理。また、こしらえた食べ物。 「鯉(こい)を―する」
2.
物事をうまく処理すること。また、相手を制すること。 「敵を―する」
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1は、煮る、割く、焼くなどの、狭義としての”料理”ですね。
いわゆる割烹です。
2は、広義としての料理ですね。(僕はそう受け取っています)
いわゆる理(ことわり)を料(はかる)ことです。
これはまんまデザインの話が出来ますよね。
レストランとかで物凄い料理を食べたときに、
この料理は芸術的!
という表現を聞きます。
料理してる人間としては、
嬉しい限りの褒め言葉です。
ですが、僕らのプロダクト
(namidaがつくっているもの)はあくまで
デザインであって、アートではありません。
水平線に沈む夕日の赤さに突き動かされて、、
キャンバスに筆を叩きつけ始める
のと、
旬のものを、食べやすいポーションで、
かわいいプレゼンテーションで、
コストパフォーマンス良く、
温かいものは温かく、
冷たいものは冷たく提供することに心を割く
のは、
やはり同質のものでは無いですよね。
美食倶●部の海●雄山氏は
”料理というのは一つの素材から、様々な絵を描いて見せる芸術なのだっ!!”
と仰っておられます。
どうやら僕は美食が芸術であることを理解せん原始人です。
僕ら(namida )が造っているものは、
デザインです。
この場合のデザインの意味も、
狭義としてではなく広義としてのデザインです。
デザインは何に寄り添うかで、出来上がるものが違ってきます。
まんま料理を代入できます。
料理は何に寄り添うかで、出来上がるものが違ってきます。
医療、食育、食糧問題、
多忙なビジネスパーソン、高齢者、
孤食の子供、栄養問題、美食、接待、食文化、
伝統、改革、宗教、アスリート、
ビジネス、生活、楽しさ、etc、、、
私は病院の入院食の開発もやってますが、
やはり目的が違うとレシピも変わります。
美味しさも大切ですが、医療と健康に寄り添ったプロダクトを設計しなければいけません。
◆もしも料理がアートだったら
もしも料理がアートであるならば、
理解されるという事はさほど重要ではないはずです。
アーティストはそれが何を伝えようとしているかを完全に理解してもらえるかという点は気にしません。
造られたそれは、アーティストの感情を表現しているのです。
そして、
アート作品は利益のために制作されたわけではないからこそ純粋であると言えます。
むしろ多くのアーティストはそうしないと居ても立っても居られないから製作するのであり、そうしないと気が済まないのです。
アートはいつだって主観的だし、
何が上質の作品であるかという点に於いても、
決まりなんかありません。
ましてやターゲットになるユーザーの事や、マーケットについて深く追求してから製作し始めるなんて、そのアーティスト、
純粋さを失いすぎでしょう。
(パートナーがその役割を上手いことやってる場合はあるんでしょうけれども)
◆料理がデザインだったら
デザインの役割は、伝えようとすることです。
伝わらなかったらアートと違い、
その仕事は失敗です。
クライアントから請求額について問い合わせが来るでしょう。
ロゴ、グラフィック、Web、料理、
それらのデザインは
ユーザーを楽しませることや、
問題解決、
伝えたいコトを伝える
を目的として作られます。
したがってデザイン(料理)にとってユーザーは
必要不可欠な存在です。
アートと違って、デザイン(料理)には
色んな制限があります。
表現、言葉、予算、スケジュール、時間、席数、アレルギー、好み、
それらを全て満たして、尚且つ効果のあるモノを作成する。
そして、デザイン(料理)はユーザーを幸せにしてあなたに報酬をもたらすというサイクルで出来てます。
飲食店はそうやって運営されてます。
無制限に好きなだけ、好きなように作成して良い案件なんて見たことがありません。
(大金持ちの、幾らでも払うからとにかくなんか美味いもん作ってくれよ的な?)
◆最後に
如何だったでしょうか?
僕らは伝えたい事だらけだし、お客さんの喜ぶ顔が見たくてどうしょうもないし、
自分達の料理で何か社会貢献できないか、
ウズウズしてるくらいですから、
僕らの料理はデザインだ
と言い切っちゃいますが、
貴方の造る料理は果たしてどっちですか?
アート?デザイン?それとも…?(たまーに、変な店行くと、エサみたいな料理を見かけますよね(>_<))
”食べて貰う人のためを想って”創っている以上、デザインです。
2019/6/某日
tashi/田嶋善文
有難うございます。 生き金を使わせていただきます。