西加奈子さんの小説は感情移入してしまうと読者の自分が振り回されて辛い。どこか客観的にキャラクターを見ているようで、いつの間にか感情が攫われる。そんな感覚。
恋をした相手に身を捧げ、ぶつかっていく主人公夏目。
期待、我慢、間島への熱情、絶望。
いろんな感情が波のように押し寄せてきた。
終わると分かっていても抜け出せない。
それでも当たって砕けてを繰り返して夏目を一女性として強くしている。
当たる勇気も砕ける勇気も私には乏しい。
だからなのか、夏目の女性としての生き方が魅力的に映った。
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