朝の笑撃 ラジオ体操
新しい職場の、初めての朝。
その時、私はPC画面を見て、イントラネットで「通勤届」を作成していた。
8時25分
不意に始まる放送。
それは、ラジオ体操だった。
回り中の人がやおら立ち上がり、放送に合わせてラジオ体操を始める。
へえ、この場所、ラジオ体操を朝にやる習慣なんだ。
朝6:25にはEテレでテレビ体操をする習慣の私としては、本日二度目のラジオ体操になるが、やらないよりやったほうがきっと身体がほぐれる。
しかし、何か違和感に気付いた。
「しば、左さひねっで~」
「つぎは、回しで~」
声が、ラジオ体操の人の声ではない。
どこかのんびりした、軽トラから降りて来たようなおっさんの声。
そして、一番違うのは、言葉。
そう、地元弁なのだ。
「何だこれ」
「ほしたら、跳んで~」
全員、何事もないように、どこかのおっさんのズーズー弁のラジオ体操に合わせて身体を動かしている。
シュールだ。シュールすぎる。
途中から、吹き出しそうになるのを堪えながら体操した。
これに慣れた頃は、この田舎の支所の気風に染まっているのかもしれない。
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