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カメムシと遠雷

タイトルを書きながらまるで「蜜蜂と遠雷」のような語感だと思ったが、全く関連は無い。

昨晩、一夜で60回もの落雷があったそうだ。
ずっとカメラを構えていた身としては、60回と聞いて多いような少ないような。

全く雷に物怖じしない猫といっしょに窓際に座り込むこと一時間。

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すべての落雷を撮影しようとしても近くに大きな建物が立ち並ぶため物理的に不可能な部分もあるが、60回もシャッターチャンスがあったのかと思うともう少しいい写真が撮れたのではないかと、そんなことばかり考える。

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しまいには、上から落ちたというよりは、下から光が吹き上げているようにも見えるのは、映画の見過ぎか、はたまたゲームのしすぎか。

タイトルの「カメムシ」というのは、雷を眺めている間ずっと網戸に言い難いほどカメムシが付いていて、ガラス越しとはいえ直線距離5cmもない目と鼻の先にはびこる存在に、落雷を眺めながら背筋がぞくぞくした。

雷が見たい、だけどカメムシはできるだけ視界に入れたくない。好奇心と恐怖心が隣り合わせになった時間。となりには落雷でもリラックスタイム全開の猫。

さて、あしたは何を撮ろう。

2020/05/04 こさいたろ


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