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きょうも予想の上をいく0才

義実家からトウモロコシをいただいた。

青森県の農家直送で届いたトウモロコシ。茹でると たちまちリビングに夏の香りが漂う。

アツアツのトウモロコシにそのままかじりつく私。甘さをぞんぶんに味わったあと、岩塩を少し振りかけて二口目。トウモロコシの薄皮が前歯のすき間に引っかかるが、気にしない。両手でトウモロコシを持ち、夢中で食べた。

私のとなりで一連の様子を見ていた娘。半開きにした口からヨダレがたら~っと垂れる。言葉はまだ通じないものの「ママが食べ終わったら、コーンポタージュ作ってあげるからね」と一言断りをいれるが、娘の目は夏の香りにくぎ付けだ。


ふと、試しにトウモロコシをグイと差し出してみる。私が食べていない部分を上にして娘の口に近づけると、想像以上に食いついた。てっきり、表面を少し舐めておしまいかと思いきや、半分ほどしか生えていない前歯を器用に使ってムシャ、ムシャ、と食べ進める。

私が食べるのを真似ているのか、それともトウモロコシとはこのように食べるものだ!と人間本来のなにかがそうさせたのか。

ガツガツとかじりつく様子は言葉では言い表せない生命力にあふれていた。

「まだ0才だから」といつも口にしていたが、もしかすると「もう0才」なのかもしれない。今日で生後280日。生後281日目となる明日からは、お腹の中にいた時間よりも産まれてからの時間のほうが長くなっていく。

飽きるまでかじりついたあと、娘は自分の口元をぺろりと舐めて、甘い香りのする手をじっと眺めていた。

離乳食のためにピーラーでトウモロコシの粒をはぎ取り甘皮をすりつぶしていた私だが、娘はとっくに成長していたのかもしれない。

育児書通りじゃなくてイイとはよく言ったものだが、娘の成長に合わせて無理のない範囲でなんでも試してみようと思った残暑の厳しい夏の日だった。

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明日からの1週間は、離乳食後期に解禁になるアレルギー食材…エビやカニなどにトライする1週間になるだろう。

ほどほどに肩の力を抜きながら、くじけぬように育児と向き合いたい。

2020/08/23 こさい たろ

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