インサイトってなんですか?
少し前に社内のミーティングで「最近”インサイト”っていう言葉をよく使うけど、どういう意味?」という話題が出ました。
たしかにふわっとしているので、言語化した方がよいなと思い、言語化しました。
せっかくなので公開します。
インサイトって何?
“Insight”の辞書的な意味は「洞察」とか「本質を見抜くこと」みたいになりますが、仕事の文脈では辞書的な意味だけではあんまり役に立ちません。
筆者基準で言えば、「インサイト」という言葉は「ファクト(事実・事象」との対比で理解する必要があり、さらに「仮説」という言葉との違いを理解しておくことが大事です。
「インサイト」:観察された事実や事象から導き出された洞察・気づき
「仮説」:客観的事実の裏付けによって証明されていない”仮の答え”
「ファクト」:解釈されていない客観的事実。(例:顧客の行動データや、商談での発言etc.)
言い換えれば、「インサイト」とは「ファクト」から導き出される洞察であり、「仮説」とはこれから「ファクト」よって証明されなくてはならないアイデアということになります。
まとめるとこんな感じです。
重要なポイントは、
インサイトはファクトに基づいていなければならない。不確かな情報から勝手に想像されたアイデアはインサイトではない
仮説はファクトによって証明されなければならない。証明されていない仮説を放置してものごとを進めるといつか足もとをすくわれる
ファクトはじっくり観察してインサイトを導き出さないと意味がない。ファクトを集めることに満足していてはいけない。
という意識を忘れないようにすることですね。
闇雲にインサイトを探すのではなく、先に仮説を考えておくことが大事。
もうひとつの重要なポイントは、漫然と事象やデータを眺めていてもよいインサイトは見つからないということです。
よく考えずに眺めていたデータからたまたま深いインサイトが得られるということはまずないです。
ファクトからインサイトを引き出すために重要なのが、先に仮説を立ててからファクトを観察することです。
より正確には、
先に仮説を立てる → 仮説の証明に必要なファクトを集める → 観察して確認し、インサイトを得る
というのが基本です。
一昔前に必読書と言われていた『仮説思考』というのはそういうことです。
この手法はほとんどの場面で有効です。
顧客インタビューやセールスをするときなら、「この顧客はこういう人ではないか。そうするとこういう課題を抱えているのではないか。」と考えてからインタビュー・商談に臨むと思います。これもひとつの仮説です。
データ分析をする場合、そのデータから何を得たいのか仮説を持つことは必須です。
例外的なのは「デザイン思考」で、デザイン思考の場合は事前に仮説を立てることを放棄し、できるだけ真っ白な状態で観察するところからスタートします。
デザイン思考は、「頭で考えて普通に出てくるような課題仮説・解決策の仮説では、根本解決できないような未知の課題」に取り組むときにパワーを発揮するフレームワークなので、いつでも有効なわけではありません。
インサイトドリブンな組織になる
当社のColla開発チームでも、よりインサイトドリブンな組織に進化するために、日々悪戦苦闘しています。
データ分析や顧客インタビューの結果からどう学び、それをどうプロダクト開発の意思決定に活かしていくかの試行錯誤を続けています。
これがなかなか大変なので、一緒にCollaを開発してくれる方、これらが得意でアドバイスやお手伝いをしてくれる方、似たような取り組みをしていて一緒に悩みを分かち合ってくれる方がいれば、是非一度お話しましょう。
では。
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