【コラム】マイナンバー通知カードがあと2週間で廃止される件について

正直、僕も数日前に知って、驚いたのでコラムで書こうかと。

なんですが、実はこれ、2019年のデジタルファースト法案の提出時に、実は議論され、決まっていたことでした。おそらく僕や家族の分はすでにマイナンバーカード発行していたのと、まだまだ普及していなかったので、正直「忘れててもなんの問題もなかった」ニュースでした。

(出典:日経新聞 2019年3月12日付)

ですが、このニュースで色々不都合なことがありそうな人も増えそうなので、このニュースの意味合いについて書いておきます。

このニュースが伝えたいこと

このニュースは、今年の5月25日頃をもって、マイナンバー通知カードが本人確認資料として機能しなくなる という意味です。

(追記:5月12日 マイナンバー通知カードは廃止されてからも「現住所」と「通知カードに記載されている住所」が一緒であれば、廃止後も引き続き書類として利用可能です。ただ、それがいつまで続くかは不明です。なので、住所変更が必要な人は、これを機会にマイナンバーカードを発行してしまうことをお勧めします。)

これまでは通知カードのままでも、運転免許証などの写真付きIDとの組み合わせで、本人確認資料として利用可能でした。また、引越しなどで住所が変わったとしても、通知カードの住所変更も可能でした。

しかし、今後行政サービスのデジタル化を推進していくためには「マイナンバー」は、確実に日本に住んでいる人間について行政側が把握し、必要な人に必要なサービスを提供し、また、日本に住んでいる人間にとっても、自分が日本に住んでいることを証明し、しかるべきサービスを受ける権利を行使できるようにすることは重要なことです。

ただ、通知カードのままであれば、紙ですのでシステムにも繋げませんし、その番号だけを使われても「なりすまし」や「偽造リスク」など、いろんな問題が発生し得ます。そういった不都合を防ぐために、通知カードは廃止してしまおう! ということが、約1年以上前に決まっていました。

当然、通知カードは、現住所と記載されている住所が違う場合、本人確認資料として使えなくなりますし、その上で、マイナンバーが必要な時には別途住民票を出力して対応するといったことをしなくてはいけません。

このニュースの受け取られ方

ただし、平時であれば、特に気にするようなニュースでもなかったのですが、今回のコロナ騒ぎで、特別定額給付金申請をオンラインでマイナンバーカードを利用してできるようにする という話が出て、にわかに「マイナンバー」の話題がホットになりました。

ただ、マイナンバーカードを発行するには、通常時でも1ヶ月はかかると言われています。その際の申請の際には「通知カード」が必要なのですが、今混雑しているらしいので、もっとかかると思われます。その中、あと2週間で通知カードの有効期限が切れるとなると、今後マイナンバーカード申請時には「マイナンバーが記載された住民票」を別途取得し対応する必要が出てきます。(+運転免許証などの写真付きIDでしょうか)

と、なると、マイナンバーカード発行を巡ってちょっとした混乱が生まれるのではないか と想像します。すでに、区役所などでマイナンバーカードの発行を求めて、人が殺到していると聞いています。

あと、通知カードが廃止されることで、マイナンバーカードの発行申請ができなくなるのでは と思っている人もいるようです。

もちろん、通知カードは廃止されますが、マイナンバーカードの申請ができなくなるわけではなく、当然可能です。ただ、通知カードが申請時の資料として利用できなくなるだけです。

このニュースから起こすべきアクション

なので、このニュースを受けて行うべきアクションは以下の通り。

・ マイナンバーカード持ってる人:特に関係のないニュースなので、心配無用です。ただ、給付金申請の時に電子証明書が向こうになっていたり、パスワードロックがかかっていないよう、確認は忘れずに。他にもマイナポータル経由で色々行政サービスの申請や手続きができるようなので、これを機会に色々調べてみるのもいいかもしれません。

  ぴったりサービス(マイナポータルから接続する、行政サービスポータル)

以下、私の経験を元に書いたものです。

・ マイナンバーカード持ってない人:正直給付金の申請は間に合いません。郵送での申請の方がずっと早いと思いますので、給付金の申請に関しては郵送で進めましょう。
  ただし、将来的にマイナンバーカードを使った行政サービスや民間サービスは増えていきますし(すでに銀行や証券会社では口座開設時にマイナンバー提示は求められます)、来年3月よりマイナンバーカードは健康保険証の代わりとなる見込みです。持っていると色々便利なこともあるので、マイナンバーカードをこの際発行申請しておいた方がいいと思います。
  ただ、今の時期に役所に行くのは必要でない限り避けるべきだと思うので、可能な方は、オンラインでの申請を勧めます。

✳︎ PCだけでなく、スマホ・タブレット経由での申請も可能です。あと郵送や、あと、知らなかったのですが「街中の証明写真機」から申請ができるようです。(ただ、街中の証明写真機から行うのは、今は心理的に抵抗ありますね。)


こんな感じで、その発行される意義よりも、感覚的なデメリットばかりが喧伝され、あまり普及していなかったマイナンバーカードが、これだけ話題になるのは、隔世の感があります。適切に使われれば、行政サービスの質の向上に確実に繋がり、マイナンバー制度が掲げた目的である「必要な人に、必要な行政サービス」が行き渡るようになるインフラづくりが進むと思います。システム的にいただけない部分や、給付金申請に関しても若干面倒なところもありましたが、こういうサービスは使い倒してフィードバックをしながら発展させていくものだと思うので、これを機に登録者が増え、サービスの質の向上につながればと思います。


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