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「難しい道」ほど儲かる

#コンヒラ #クレーム #不適合 #レッドオーシャン #ブルーオーシャン #開発

今朝の輪番朝礼スピーチは、森田副社長による「15年前のクレーム情報の共有」でした。この話の目的は、現在当社の売れ筋製品の一つが、実は15年前はものすごく苦労してクレームから逃げずに対応しきったことで、今でも売れ筋製品になっているという内容でした。

朝礼画面スクショ

以下は、この朝礼に対する私の社内向けのコメントバックです。
表現が社内向けになっているためご承知おきください。


森田副社用の朝礼で、当社の稼ぎ頭製品の一つである***が、発売当初はクレーム対応で飛び回った時代があったというお話でした。このようなクレーム対応は、自動車会社のリコールや、現在の小林製薬でも散見されるように、開発型メーカーとして進む限り、避けては通れないリスクです。

しかし、「誰でもできる製品は、価格競争になり儲からない割に、忙しい」というレッドオーシャン事業モデルになります。***は、新規参入が少ないのは、見た目だけ真似してもうまくいかないノウハウがあるからですが、そのノウハウをコンヒラの場合、クレーム対応しながら見つけてきました。

この当時(15年前)のコンヒラは、「人・物・金・時間」が圧倒的に足りず、人もいない、お金もない、残業も日常的で、年間休日も少なく、有給消化もほとんどなかった時代です。そのため、「たぶんいけるだろう」という見込み発射で開発を進めながら、図面を作りながら受注しはじめたため、クレームも多かったです。森田副社長を中心とした営業力のおかげで売れたのは良かったのですが、それが発売後6か月~1年後にクレームになりました。
そのクレームを泥縄式で逃げずに対応し続けた結果、現在のクレームゼロ製品に育ちましたが、これはスタートアップ企業の開発手法で、かなり体力的、精神的に厳しい開発方法です。(ただし世の中のスタートアップ企業は、ほぼこの修羅場開発を経験します)
この時代に苦しい思いをして逃げずに生み出した製品が、現在のコンヒラの高い時間当たり採算(生産性)につながっており、結果として残業なし、有給消化進み、世間の中小より高い昇給率を実現できました。

今は、このようなクレームをできるだけ抑えるために、現在本社製造で試作した「原価低減タイプの****」はいきなり市場投入せず、6か月~1年間ユーザーにお試しで使っていただきながら実際のデータを回収しているところです。これは以前に比較してコンヒラが「人・物・金・時間」に余裕があるからできることです。これは会社に余裕があり、儲かりビジネスがまだ流れているうちに手を付けないと、持続できないのが特徴です。

今回、森田副社長が紹介してくれた内容に反応するコンピテンシーは「挑戦と執着」「渦の中心力」「クレーム対応力」が考えられますが、コンピにはない言葉ですが、私が今回お伝えしたいのは「難しい道ほど、儲かる」ということです。しかし難しいほど、困難も極端に増えます。そのため当社の人事評価制度設計を相対評価に移行したのは、「相対的に難しい道を選んだ人ほど、儲かる」という制度にするためです。
このような「易しい道と、難しい道があれば、難しい道を自分で選んで進む人」は極めて少数だし、易しい道を選ぶのが普通の人間で当たり前の選択です。
でも、誰かが「人が歩いたことのない、難しい道を選ばないと、新しい世界に私たちがたどり着けない」のも間違いありません。
そして「難しい道を選ぶ人」がいることで、その人が開拓してくれた道を、後から歩く人々が「同じ道をまだけもの道だとしても、易しい道として歩みだすことができるし、道を広げて整備していくこともできる」のです。そして、その道を通って「新しい世界へ行くこともできる」のです。

そして、全社員が新しい世界にたどり着き、平和に新天地で仕事をしながら暮らしていうちに、また誰かが「難しい道なき道」を進んでいくのです。もし同じ場所にとどまり続けると、必ず衰退したり、外敵に奪われてしまいます。

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