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「三現・三即・三徹主義」が味方を増やす
今朝の輪番朝礼スピーチは、貿易チームのFリーダーによる「三現主義」コンピの実体験からくる効果のシェアでした。
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この体験談を聞いて、私が強く感じた感想は下の3点です。
表現が社内向けになっているためご承知おきください。
▼現場に行くと、現場を味方にできる。
私たちが日ごろ取引先(お客様と協力会社様)の窓口と連絡することが多いです。しかしFリーダーが言っているように、「現場の方」を「三現主義」で現場に通って交流すると味方にすることができるという話は、なるほどでした。いくつがメリットがお互いにあるのですが、案外見落とされがちなメリットとしては「事務方は、現場の意見に弱い」という点です。やはり現場の方たちがモノを動かして、付加価値をつけていますから、デスクワークの方たちは意外に現場の方の意見を尊重してくれます。その現場の方が自分の味方になってくれると、結果として取引先様の現場が、当社を援護射撃してくれるということも多々あります。
▼当社に来る会社も三現主義で、コンヒラを評価しています。
Fリーダーが、三現主義で現地に行くからこそ、見える現物と、現実があるというお話でしたが逆に考えれば、当社に来社する方たちも全く同じことをコンヒラで行っています。何気ない挨拶、5S活動、服装などをみて、黙って評価を進めており、それが次のお取引拡大につながるのか、静かにお取引が消えていくのか、とても大きな影響を与えていると「意識」することが大事だと、改めて強く気づかされました。
▼クレームで現場訪問は必須
「クレームで現場に来ず、写真を送ってといった競合が切られて、コンヒラに転注された」というこの話は、実は「あるあるの話し」です。ところが、会社としては経費節約を強く言いすぎると、「無駄な経費にならないよう、先ずはお客様に写真をとってもらって、社内で打合せして、検討し・・・・・」となり、その間にお客様がイライラし始めていつもすぐ現場にくる競合に注文が全部もっていかれるという話も多いです。
では、どちらが正しいのでしょう?
それを決めるのが「コンピテンシー」であり、それこそが「コンヒラが判断に迷ったときに、判断のよりどころとすべきもの」なのです。そのため、コンヒラのコンピの「クレーム対応力」と「三現主義」「早く・正確な処理力」は三位一体で行うことが大事だと見えてきます。たた、これでは分かりにくいので、多くの会社では「クレームに対する対応方針」という文書を作成し、「クレームがあればまずは現場に駆けつける」という方針を明文化し、判断に迷わないように全社的な行動方針としてしている会社も多いです。この成文化は、先般ご紹介した「入社したら読む本」が「経営指針書」にアップグレードしていく中で、必ず業績報告会の意思決定をして文書化が必要になる議題となるのは間違いないです。
以上のような取り組みをトヨタでは「三現・三即・三徹主義」というので、この機会にご紹介します。
・三現主義・・・現地、現物、現実主義。現地に行き、現物をみて、現実を把握して判断すること
・三即主義・・・即時、即座、即応主義。その場で、即座に、対応すること
・三徹主義・・・徹頭、徹尾、徹底主義。妥協せずに完璧にやりきること。