好きを仕事に 【番外編】:経理と法務とエンジニアになって分かったこと
こんにちは!りょうたろーです!
今回は「好きを仕事に」シリーズ番外編をお届けします。
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番外編の目次はこちら
1 起業したから分かったこと
2 経理の気持ち
3 法務の気持ち
4 エンジニアの気持ち
起業したから分かったこと
起業して事故った経験が多いのは間違いないが、じゃあ不幸かというと全くそんなことはない、むしろ良かったことの方が多い。そんな数々あるメリットの中で最近強く感じるのは色々な職種の人の気持ちがわかるようになったこと。仲間がいるとはいえ、ベンチャーは人が少なく、お金もないので何でもかんでも外注するわけにいかない、そして自分は特にお金がなかったので、自力でやらねばならない環境だった故に、様々な気づきがあったので共有させていただきます。
経理の気持ち
最近のマイブームが何かと聞かれたら「経理」と答えると思う。ここ最近は過去に遡って経理をやったこともあり、しんど過ぎた経理も一周回ってランニングハイな状態である。変態だ。
経理というと電卓バチバチやってるイメージがあるかもしれない、もしくはなんちゃら対照表やなんちゃら計算書などのイメージがある人もいるかもしれない。
特に営業やエンジニアの人は一生経験することがないかもしれない役割である。もしかすると、心のどこかで売上を取ってきてるのは俺らだ、あそこの部署は利益を生み出していない、コストセンターだと、そう思う人も正直いるのかもしれない。領収書を出せ、申請しろ、いちいち細かいなぁ、いいだろ1円ぐらい、そう思う人もいるかもしれない。
その気持ちはすごくわかる、わかるんだけど、そんなあなたは無知の知をまず自覚しなければならない。
一度やると分かるのだけど、領収書がない、急に支払い期日の過ぎた請求書が悪気もなく渡される、ケチだなと言われる、じゃあお前やってみろよ!なんで月決算して締めたのに2ヶ月前の領収書持ってくるんだよ、1円のズレがあるとひっくり返して見つけなきゃいけないんだぞ!税務調査来た時にお前ら大変だね〜ぐらいの気持ちなんだろう!正しいことが当たり前、責められることはあっても褒められることほとんどないんだぞ!!!
そこまでじゃないにしても数字とにらめっこするのは結構地道な作業で、苦手な人は1時間もできないと思う。経理の人がいるからちゃんと会社は数字を分析できたり、法的な部分を当たり前にクリアできるのである。
だからもし周りに経理を担当してくれている人がいたら一言、
「本当にいつもありがとう」
そう言ってあげて欲しい。
法務の気持ち
法務もこれまた楽しい、弁護士さんとお話しするけど、そもそも全部丸投げできるわけじゃないし、ちゃんと会話が成り立たないといけない。自分の会社やサービスのリスクぐらい知っておく必要がある。こんなこともないと思って特に業務委託契約については結構勉強した。iMovieの利用規約を読み込んだことがある人は日本でもわずかだと思う。正直これもまた忍耐と解釈というすごい世界だった。弁護士さんが高い報酬をもらうのも分かる。
最初は弁護士さんいなくてもいけるっしょ、という甘い気持ちであったが、ある会社さんとの契約書のやりとりで自分が無知だった故にあろうことか法律用語を自分が赤字で修正してしまい(本当は相手が正しかったのに!)「あのぉ〜、法律に詳しい方はいらっしゃいますか?」とストレートに言われてしまったので弁護士さんに相談したというはいい思い出。
依頼してわかったのは、ホントすごい、こりゃ素人では太刀打ち出来ませんわ、ということ。そして無知なので全部お任せします、というのは絶対に避けるべきだということ。弁護士さんは法律のプロだけど、今やってるビジネス全てを知っているわけではない、だとするとリスクになる可能性がある部分、その解釈については自分なりに仮説を持って、やりとりする方がずっと効率的だ。
ある方が「士業への相談料はね、知識のない人ほど高い」と言っていたのも凄く納得感があった。
自分で契約書の表現や解釈について学んで行く中で、法務の人が起こる可能性がめちゃめちゃ低い場合にもグチグチうるさいのも理解できた。
営業などからするとなんだよ、そんなこと起こる可能性ほぼないじゃん、早く契約したいんだけど、リリース日まであと少ししかないんだよ、そんな利用規約ぐらいだいたい大丈夫ならいいよ!
その気持ちはすごくわかる、わかるんだけど、そんなあなたは無知の知をまず自覚しなければならない。
一度やると分かるのだけど、法務は常に最悪を想定して動いている、だからそんなすぐOK!やっちゃいなよYou!なんて言えない、こちらが不利になっていないかを確認する必要があるし、相手との関係で交渉できる部分を検討しなければならないし、場合によっては事例を調べる必要もある、それなのに、もういいから、早く、すぐに確認して!と言われても無理だよ!ちゃんと調べないと!後々事故ったら大変よ!
そう思うのである、法務はまさに防波堤、防波堤の内側にいる人は波が来てることも知らないけど、法務の人はちゃんとリスクを防いでくれている。
だからもし周りに法務を担当してくれている人がいたら一言、
「本当にいつもありがとう」
そう言ってあげて欲しい。
エンジニアの気持ち
エンジニアといってもYouTuber AcademyのWebサイトデザインとコーディングをしたぐらいだから、ゴリゴリのエンジニアさんには勿論かなわないんだけど、それでもエンジニアの人がなぜヘッドフォンやイヤホンをしながら仕事をしているのかぐらいはわかった。
なぜ自分でWebサイトをつくることになったか、その経緯を見ればエンジニアさんの気持ちのヒントが隠されている。
自分は最初友人に数万円払ってWebサイトを作ってもらった。その時は一般よりも破格に安くしてくれているようだったが、今ほど有り難みを感じてはいなかった。(大変申し訳ございませんでした。)
急いでください!まもなくアカデミーが開講するんです、カッコよさと可愛さ、楽しさが合わさった感じでお願いします!そんな注文をしていた。
そして完成した後も、ベンチャー企業あるあるなのかもしれないけど、改善がものすごい数見つかり、サイトもどんどん修正して行く必要があった。
その度に「すいません、ここ直せますか?急いでいるんですけど、この部分だけ修正するのに1週間かかるんですか...」と作ってくださった方に連絡していた。
そして運命の日がきた。
「あの〜、僕の仕事の範囲ってどこまでかな?」
しまった、仕事の範囲は完成まで、修正までは契約にはない、それなのにご厚意に甘えてガンガン注文をつけていた。
これじゃいかん。
そう思い、エンジニアを採用しよう!と思ったけど、創業期はフルコミットできる人以外温度差が生まれるから社内に入れたくない、けど早く修正しないと、やはり外注か?しかし今のペースで修正していたら金額がバカにならない。。。くそぉ。。。やるしかない。。。
そして齊藤はエンジニアになることを決めた。
やってみると分かるのだが、パワポみたいにここを大きくして、これとこれの順番を入れ替えて、これを追加して、みたいなことが簡単に出来ない、正確にはできるんだけど、非常にめんどい、ガチエンジニアの人なら苦がないかもしれないけど、自分はとても大変だった。三角をコーディングするのむず!なんで写真の上に文字載せるだけでこんなに大変なんだ!デザイン半端ないって!スマホとPCでデザイン変わるやん!そんなんできひんやん普通!といった具合にレスポンシブ対応がこれまた難しい。
作り終えて、さぁできた!と思ったのにエラーが出た時が最悪である。おいおいマジかよ、どこでミスったんだ?というミスを探すのにも時間がかかる。そしてだいたい「/」が抜けてた、とか些細な場合が多いのである。しかし探すのに30分ぐらいかかってしまったりする。だから大規模な開発をしていたり、チームでやっていたり、その仕組みができている人たちは本当にすごいと思う。
デザインについて言えばカッコよくて、可愛くて、楽しい感じ!と言われればなるほど、そうですか、で、どんな感じですか?となる。デザインの注文は非常に難しい、しかし依頼される側の方がもっと難しいのである。相手もイメージしきれていないものに対して高い精度でアウトプットするのは本当に大変、だから世の中で活躍されている方は本当に尊敬しかない。せめて参考ページを提案したり、相互のイメージの擦り合わせは絶対に必要である。
機能の急な追加要望を過去自分もしていたけど、それがどれだけ大変かを知らなかった。コンビニのレジに並んでいる友達に、「これも払っといて!あとでお金払うから!」みたいな気持ちでこれもお願い!なんて言った日にはエンジニアの人から非常に恨まれるだろう。
僕も最初は簡単に機能追加はできると思っていた、しかしだ、そんな世の中簡単じゃないということを思い知らされた。間違っても「これ明日までに追加とかできるかな?」なんてスケジュール感を全く無視した要望をした日にはエンジニア飲み会で「アイツはやばい」と話題にされるだろう。もしどうしてもお願いするなら早めに、そしてどのぐらいかかりそうかをきちんと聞いてみた方がよい、そんなかかるの?と一瞬思うかもしれないが決して顔や態度に出してはいけない、本当にそのぐらいかかるのだから。
そして集中してコーディングをしている時に話しかけられるのが一番大変だった、自分のレベルでも集中力というか、やってたところが中断されて思考が停止し、そこからまた作業に戻るのは非常にエネルギーがいる。
だからもし周りにヘッドフォンやイヤホンをしているエンジニアの人がいたら一言、
「本当にいつもありがとう」
は言わないで欲しい。本当にそう思うならそっとしておくか、休憩中に言ってあげて欲しい。
結論
職種や年収に差はあっても、それは役割の違いであって上下はない、みんな頑張っている、ということを忘れてはいけないなと。他の職種を経験することはないかもしれないけど、他部署の人がどんな対応だとイラっとするか、どんな対応だと嬉しいか、それを知っているだけでもコミュニケーションがスムーズになるのではないだろうか。
偉そうに書きましたが、自分はその職種の一旦に触れただけに過ぎません、本当はこうなんだよ!というのがあればぜひ教えていただきたいです!
チームで子どもたちがワクワクするあったかい世界をつくりたいなぁ♨︎
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