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推したい会社
noteさんからいただいた「お題」
#推したい会社
について考えてみますと、拙著「黒田製作所物語」のモデル企業を一推しとさせていただきます。こちらの本です。
福島県郡山市にある黒田製作所。幹線道路からも見える工場には「日本一キレイなステンレス専用工場」の文字が描かれている。
この企業の創業から現代までの歩みを振り返り、どこにでもあるような工場が「日本一」を掲げた想いを読み解く物語。
とありまして、実在の写真としてはこのようになります。
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この企業が無ければ「黒田製作所物語」は生まれず、その後の福島太郎としての執筆も無かったかもしれません。
創業者が天に駆け登った後に奥様が会社を継ぎ、お嬢さまが三代目として会社を継いでいました。創業者の方の名をアレンジして主人公が「黒田虎一」という名前になりました。
狙っていた訳では無いのですが「虎一」という名前からインスピレーションを受け「虎に絡めた話」も挿入しました。
サブタイトルである「技術に終わりはない」という言葉は、創業者が口癖のようにお話されていたものを、そのままお借りしました。
黒田製作所物語という作品はフィクションですが、作品を貫く、精神(こころ)というか魂のような大切なものは、実在の企業さんからお借りしているような気がします。
この作品の善い部分は、私が書いたのではなく企業さんの力をお借りして「書かされた」ような気がしてなりません。
企業としての歩み、取組みが素晴らしいのはもちろんですが、縁もゆかりも、名も実績も無い男が
「御社のことをベースとしたお話を書かせて欲しい。会社のことが知りたいので資料をいただけないですか」
という趣旨のメールを送ったところ「全面的に協力」という姿勢を見せてくださり、資料を提供していただき、創作物語の内容についても、著者の意向を全面的に受け入れていただいたことに、
『人を育てる』
という、企業さんの心意気を見せていただいたような気がしました。
現在は四代目の社長さんが運営されているようです。国内の製造業には厳しい環境が続いていると感じています。
生意気ではありますが、この物語で書いた「おわりに」をあらためて、推しの企業さんにエールとして贈りたいです。
おわりに
黒田製作所物語はフィクションであり、本編の内容は実在する企業等とは関係がありません。と、お断りさせていただく。しかし、「はじめに」でお伝えした言葉をもう一度繰り返したい。
『ある意味では、どこにでもあるような話なのだろう』
「中小企業」と一括りにされてしまうことが多いが、日本全国にある様々な企業の数だけ、歴史と物語が存在しており、そこで働く方々の高い志が、人、地域、日本を支え続け、子どもたちの未来を築いていると確信している。
星の王子さまという世界的に有名な物語の一文に
『ほんとうに大切なものは目に見えないんだよ』
とある。私にとって地元中小企業は「ほんとうに大切にしたい宝物」である。普段は身近にありすぎて、見えないくらいに日常に溶け込んでいるけれど、大切な宝物である。
本書をお読みいただいた方にもそのような気持ちを、共感していただけたら幸甚である。
この物語はフィクションである。しかし、高い志を持ち、日本を支えた中小企業の方々が存在し続けることは、紛れも無い真実である。
偉大な日本の中小企業に心からのエールを贈る。
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