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赤ちゃんのウンチはくさくない

「赤ちゃんのウンチはくさくない」
と、いう話を聞いたのは10代の頃。その時、
「そうか。赤ちゃんはミルクしか飲まないから、くさくないんだな」
と、自分なりに理由をつけて納得し、それから10年以上信じていた。

その話が全くの出鱈目と知ったのは、24歳の時。
出産後、里帰りしていた姉に、
「オムツ濡れているかどうか、みてー」
と言われて、オムツを開いたところ、大人のそれとほぼ変わらないにおい。
くさくないと信じて、心の準備が出来ていなかったので、ショックは大きかった。
「ちょっとー、赤ちゃんのウンチって、くさくないんじゃないの」
という僕の抗議は、
「臭くないわけないでしょう」
と、あっさり否定され、
「じゃあ、あの話は何だったんだろう」
という疑問だけが残ったのです。

 その疑問が解決したのは、親となってから。
 自分の娘がウンチしようが、ゲボしようが、臭いだの汚いだの言ってられない現実に直面したからです。
 特に、朝の出勤前、保育所に連れて行く前など、いちいち
「食事中なのに」
「着替え中なのに」
「歯磨きしているのに」
なんて言ってる暇があったら、とにかくオムツを取り替え、とっとと次の展開に向かわなければならない。

 ジタバタする娘を抑えつけ、後始末をしつつ、
「なるほど、赤ちゃんのウンチはくさくない。臭いなんて言ってられない」
ということを納得したのであった。

(本文ここまで)

 古い原稿を引っ張り出して、投稿してみました。
 2001年頃に元原稿を書きました。当時、運営していたウェブサイトを見た方から
「子育てコラムを書いてもらえませんか」
と依頼を受けて、数本書いたうちの「没原稿」になります。
 22年以上過ぎて、公開することができて、ちょっと嬉しいです。

 最近は、猫のトイレを片付けながら
「今の猫砂は良くできているもんだ、おしっこもうんちも、ほとんど臭くないもんなぁ」
ということを実感しています。

 なお、今日も猫(ナッツ)に邪魔されながら、入力しています。
#何を書いても最後は宣伝
 全く本編とは関係がない「黒田製作所物語」を貼っておきます。

 文学フリマ岩手8には「黒田」を含め、7種類37冊を販売予定です。本日、荷物を発送しました。カタログを見ながら、どのブースに立ち寄るか趣味レーションしたいと思います。

https://c.bunfree.net/c/iwate08/2F/%E3%82%A4/14


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福島太郎
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