【創作SS】メガネ朝帰り
気持ち悪い。
二日酔い、そして尿意。
枕元にあるメガネを探す。無い!
慌てて上半身を起こし、枕元、テーブル、ベッド下を探す。だがメガネはみつからない。
気持ちを切り替え階段を下る、まず尿意を解消しよう。
『認めたくないものだな。泥酔故の過ちというものは』
心の中で呟き、古い眼鏡を引っ張りだす。さて、どこで失くしたのか。新幹線ではあった。居酒屋でメガネを外した気がする。うん、間違いない。
文学フリマ東京、初出店のお祝いを一人でした。店員さんから祝意を告げられたが、メガネを忘れたようだ。来週、また行くしかないか。
ピンポーン。
チャイムの音に考えを中断された。文学フリマの荷物が届いたのだろうか。
玄関には僕のメガネを持った女性が立っていた。
「店に忘れてたのでお持ちしました」
昨夜渡した名刺の住所を見て、近所だから届けてくれた。
この朝帰りメガネが縁となり、僕たちは家族になった。
メガネを失くす飲み方はしない約束をしている。
(本文ここまで)
フィクションです。たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】、お題【朝帰りメガネ】に参加です。
#毎週ショートショートnote
https://note.com/tarahakani/n/n9b7f37892201
さて、しつこくて恐縮ですが、福島太郎は「文学フリマ岩手8」(6月18日(日))に出店予定です。
初出店でした「文学フリマ東京36」から、色々とヴァージョンアップしたいと挑戦します。そのうちの一つが、こちらの「WEBカタログ」です。
https://c.bunfree.net/c/iwate08/2F/%E3%82%A6/11
東京の時は書籍ごとの情報を登録できませんでしたが、今回はある程度の情報を掲載できました。
ちょっと裏の話になりますが「文学フリマ」は、「絶対赤字」というスキームで参加しております。経営とか損得で言えば損しかなく「参加することに意義がある」というところです。
けど、
「損得だけではない価値がある」と考えております。
「参加することそのものが人間賛歌の物語」とも考えております。
福島文学とは 福島に生きる方を描く 人間賛歌の物語
福島文学とは 交流と挑戦 成長を目指す物語
note街、文学フリマなど皆さんとの交流を力に変えて、精進してまいりますので、引き続き仲良く交流していただきますようお願いします。
岩手出身の女性とのnoteの交流から生まれた物語が、こちらの「恋する旅人」になります。
そして「恋とワイン」が生まれる前のお話が、こちらの「会津ワイン黎明綺譚」です。