【駄文】解説・神様になったお役人
クリエイターとしては、作品だけで伝えなくてはならないと思うのですが、そこは未熟な駄文屋ですから、自分の作品を自分で解説するということも有としましょう。リンクを埋めておきますが、自分の作品の中でも、すきな創作の一つであり、役人としてのロールモデルを描いた作品が「神様になったお役人」となります。もちろん、私が神様を目指している訳ではないです。
この話の好きなところを語らせてください。
1 役人というのは、決まりごとを守るから役人なのだ。
「法令遵守」というのが、役人の存在意義であるということを明確に示しています。
2 3割減棒しても、皆の食い扶持、来年の種籾にも支障をきたす。
領主の話を否定します。「本当に大切なものを見よう」としているからこそ、額面どおりに話を受け入れないのです。
3 特産品を収める決まりもある。
「ルールは守るものではなく、使うもの」、法のために住民がいるのではなく、住民のために法がある。法を使い、相手に提案するだけの知識と気概を有しています。
4 陶芸職人を招いて、窯を造ろう。
現状の課題解決だけではなく、将来像の提案です。本編には入れられませんでしたが、この役人は自分で領土内を歩き、村にある資源を把握していたという設定がありました。
5 死んだ者を処罰するわけにも行かぬ。全くの無駄足だった。
3と重なりますが、法のために住民ではなく、住民のために法がある。ということで、法の中で住民を護ろうとしています。そのため「無駄足・成果無し」というリスクを自分が負うことについては、是としています。
6 その歌を「読み人知らず」として知人に贈りました。
名も無き村人の歌に「価値」を見出し、さらに生かすことを考える。
あさかやま 影さへ見ゆる山の井の 浅き心を我あが思もはなくに
という、「福島太郎はかくありたい」と願う気持ちを込めた小作品になります。地元にある神社をモチーフとした創作なのですが、地元に残る「悲しい話」をハッピーエンドに変えることができた。という意味でも、お気に入りです。
なお、この「歌」については、万葉集に掲載されている実在のものをお借りしています。平安時代の歌ですので、著作権的には問題ないでしょう。
なお、このような「理想的な役人」を現代版として描いた作品が「公務員×ファンタジー」という設定の「元宮ワイナリー黎明奇譚」という作品になります。「恋する旅人」の宣伝を続けても、「しかし効果は無かった」が続いていますので、本日は違う作品を宣伝します。
次のリンクからレビューだけでも読んでください。