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転職ではなく天職です
一度だけ転職しました。もう30年以上前の話になりますので、何を語っても今どきの方のお役に立てるものではないですが、当時考えていたことなどを。
非常に失礼な話ではありますが、前職となる「横浜税関」につきましては、最初から腰掛のつもりでした。親の金をアテにせず大学に進学するための手段として、また「公務員になって欲しい」という母の願いを叶える手段ということでもありました。
大学に進学はしたいものの学費も生活費も親をアテにできない貧乏な高校生は、当初「新聞配達奨学生」のような制度の活用を考えていましたが、並行して「国家公務員試験Ⅲ種」や「陸上自衛隊」などの公務員試験を受験していました。
公務員になりたいというより、「公務員に憧れる母」への義理立てというかアリバイ作りのような感じでした。
ところが「国家公務員試験Ⅲ種」に合格してしまい、流されるようにして面接を受けた「横浜税関」の面接担当職員が言うのです。
「うちに来れば、神奈川大学(夜間)へ推薦入学できますよ」
「(大学に進学したいので)横浜税関にお世話になります」
という展開になりました。
当時の横浜税関(高卒採用)は約8ケ月の研修期間があり、それを終えてから大学進学となりましたので、同級生から一年遅れで大学に入学して、紆余曲折ありながらも四年に進学することができ、二つの選択肢で迷いました。
・このまま横浜税関に残る
・地元市役所の採用試験を受ける
民間企業で働くという選択肢はありませんでした。当時の横浜税関の上司には
「親の希望も踏まえ、地元市役所の採用試験を受けます。まぁ合格はしないでしょうから、記念受験みたいなものです」
と説明していました。当時は倍率が10倍くらいの人気ある職場でした。
記念受験のはずが採用試験に合格してしまい30年以上勤務を続けています。途中で2年間県職員として出向していましたので、この時も「転職」したみたいな気分でした。全く違う環境にポンと配置されたからです。
このような体験があるためか、私がkindle出版している作品では「転職」キャラがポンポン登場します。まずはこちらの物語の主人公、あまり大きな背景では無いですが転職経験者です。
これと、これは主人公とそのパートナーが揃って転職です。
こちらは、農家ですが「米農家」から「カイワレ農家」に転職です。
そして、次作のkindle出版出版を予定している。「銀山町 妖精綺譚」におきましても「主人公の転職」というのが、物語を構成する一つの要素になっています。
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いずれも私の転職体験をベースにしていますが、本質的に「転職は天職」と考えていまして、天の意志を受けてその職に就いたのだから精一杯頑張ろうと、私も登場人物たちも行動しています。
#何を書いても最後は宣伝
でした。
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