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国益ゲーム #読書感想文


「ゲーム」と題名に入っていますが、内容は遊び要素が少ない、堅くて真面目な本です。国益とか、通商などには縁遠い筆者でも楽しめました、堅い本なのに、妙に面白かったです。

 政治と政策、役人気質などについて、覚めた目で見る視点、関係者に遠慮も忖度も無い、辛辣な直球表現などを堪能しました。
 作者の「緒方林太郎氏」について、表紙には「元外交官」と「元衆議院議員」との肩書きがありますが、かつて民主党が政権を奪取した頃、民主党に所属していた衆議院議員であり、「事業仕分け」において
「スーパー堤防はスーパー無駄使い」
との名言を残したため、未だにネット上で時々(悪い意味で)取り上げられることがあります。

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 実は筆者は、不思議な縁により何度か酒席を御一緒したことがあり、その人柄や知識に強い感銘を受けたものです。また、その生い立ちなどを知り、作者に好感を抱いているということもあります。

 それを差し引いても
「本書は、政治や行政に関わる方々、また、その業界を志す方々への示唆に富む一冊だと思います。また、企業の経営に携わる方々なども、政治経済の関係性を考える参考になると思います」
 作者が地元の方々や日本国民に対して、「国益を守る」という強い意志をお持ちであることを感じることができ、仕事に対する意欲を高めることもできます。
 2020年4月に不整脈での手術、入退院を経た後、真っ先に手にしたのが、この本でした。

 公タマ伝 #38地方紙のススメでは題名のとおり、公務員のタマゴに地方紙の購読を勧めていますが、本書を咀嚼することで、新聞やニュース等の報道の読み解き方も、より多面的で有意義なものになると感じています。
 報道などに見える紙面や盤面に到るまでには、陰や裏で様々な謀が繰り広げられていることを伺い知ることができると思います。

 作者はこの原稿作成時点において、所謂「浪人中」ですが、捲土重来を期してやみません。

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