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【創作SS】デンセツの安心感

 第一志望だった市役所に採用が決まった時は凄く嬉しかった。
「これで民の方のに立つで働ける」
そう考えた。
もちろん
「公務員だから、労働環境はホワイトだろう」
という伝聞の安心感もあった。

 ところが、配属されたのは庁舎管理課というとこで、「庁舎の管理」と言えば聞こえはいいが、業務の実情は役所の建物に関する「職員からの苦情対応」。直接、市民の役には立たない所。
「ドアがギシギシ軋む」
「床が汚れている」
「トイレが詰まった」
職員から苦情がくる度に、現場に行き謝罪する。
怒鳴られて、謝ることが業務みたいなブラック職場。その後に修繕などの対応をする。

「係長、契約課の蛍光灯が切れたとの連絡です」
係長に報告し、指示を仰ぐ。
「数を確認し、うん、いい機会だからデンセツに顔を出して挨拶してきな。1回顔出せば、これから頼む時も安心だから」
「伝説って、なんの伝説ですか」
「地下1階にある『気設備』が電設さ。俺も一緒に行くよ」

(本文ここまで)
 たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】
お題【伝説の安心感】に参加です。

『また、駄洒落か』
とか
『いい加減にしろ』
とか
もう改名して
『イワン・ダジャレスキーにしろ』
とか、言いたい方もいるとは思いますが、ひらにお赦しいただきますようお願いします。
【自由であること、それがnoteの最大の魅力】
ではないでしょうか。なので、
#何を書いても最後は宣伝
もお赦しください。

 ある意味、伝説級の実話をベースにしています。

・明治維新の時期に会津からカリフォルニアに、開拓者として移民した方がいる
・カリフォルニアでの開拓は成功しなかったが、会津出身の人柄に感銘を受けた米国の方々により「ワカマツコロニー」の名は100年以上残った。
・ワカマツコロニーを拠点に「ワイン醸造」を学んだ方が、帰国し後の「メルシャン」に繋がる事業を起業した。
・メルシャンが会津地域の葡萄栽培を40年以上も支援し、「新鶴シャルドネ」(新鶴村は現会津美里町)という、ブランドワインを醸造した。
・新鶴村では葡萄を「ハウス栽培」している。
という話は、ほぼ実話です。
 私は凄いと思うのですよ。外国の方を「夷狄」と称していた時代に、未来を夢見て、異国に渡った方々がいたのです。
 これを語ると長くなるので、止めておきますが。

 西軍に戦争を仕掛けられ、「賊軍」と蔑まれながら、米国に足跡を残した、名も無き偉人たちがいて、今があることに感謝して。
 今日もくだらない話を書けて幸せです。

#かこに感謝し今を受け入れ未来を夢見て
#地には平和を人には愛を
#何を書いても最後は宣伝
 これも置いておきます。

 


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福島太郎
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