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Photo by
blue_sky009
脳内スケッチ2023.12.9 夜
床が白く
四方に何も見えないほど広すぎる空間に
1mmほどの深さの透明な水が
張っている
ぼくが歩くと
ちゃっ、ちゃっ
微かな水音
四方に何もないから
音はどこに反響することもなく
発生源から直接この耳に届く音のみで
ちゃっ、ちゃっ
ここはどこだろう?
ぼくはここに至るまで、
どこで何をしていたろう?
どこかこことは違う場所で
何か取り返しのつかないことを
していたような気がするが
それが何だったかは
思い出せない
ちゃっ、ちゃっ
歩けど歩けど
白い床と
水深1mmの水たまり
ぼくはどうすれば許されるだろう?
何をしたかはさっぱり思い出せないのに
胸の中にはただ
贖罪の衝動が湧いてくる
ちゃっ、ちゃっ
――、――
歩いていると急に
音がしなくなった
おまえの罪は
もういかなる償いをもってしても許されない
とでもいうように
音が僕からまったく取り上げられた
――――
しまいには読点までも感じられなくなった
ぼくはこの
ただ白く水深1mmの水たまり空間で
罪を感じ続けることを
受け入れるしかないのか