【詩】息子の詩(7歳頃)
息子が生まれたとき
恥ずかしながら
父親としての自覚は
まだ無かった
しばらくは
そんな感じで
子育ては
家庭における
仕事みたいな
感覚だった
今ではすっかり
息子に鼻の下が伸びて
しかたがない
というのに
*
息子からよく
「人は死んだら
どうなるの?」
と聞かれた
前も教えたでしょ
とは言わず
質問のたびに
わたしも
いっしょになって
考えた
でも
そういえば
いつからか
この質問はなくなった
何かしら納得したのか
興味が他へ逸れたのか
わからないけど
子どもの成長は早く
昨日の息子が
今日もいるとは
かぎらない
今してくれている
変顔も
今日限りかもしれないから
目に焼き付ける
*
すごろく
トランプ
自分が負けると
ひどい癇癪を起こした
息子
今では負けても
ケロッとしています
もう見れない癇癪が
ひどく懐かしい
*
グーグルフォトが
あの頃の息子の顔を
不意に
思い出させてくれて
しんみりとする
*
あのとき
頭ごなしに
怒ってごめんね
パパも
成長しているから