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ぼんやりと物語のイメージはあった、『あん/ドリアン助川』を読んだ。
『あん/ドリアン助川/913』、ゆっくりと読もうと思ったのに一気に読んでしまった。映画の「あん」は観たかったのに観そびれた。
ぼんやりと物語のイメージはあった。法律の、時代の、人間社会の残酷さ。都合の悪いことは見せないようされているのかもしれない。そういう守ろうとしている姿勢の中の差別を思う。目の前にいる人は心を持った人なのだ。なんで?って思うことがある。だけど自分の中にも矛盾を感じるときがある。葛藤だ。
物語に出てくる「あん」は小豆をふっくらつやつやと炊き、甘さを加えられた手間ひまの「あん」。焼きあがった生地に挟まれたどら焼きの「あん」。とても美味しそう。工程のひとつひとつに耳を傾けているその様子が目に浮かぶ。
物語に出てくる桜の木、桜の風景が儚くてこの世の無常を思ってしまう。
でも桜は人を惹きつけて、人を結びつけていく。自然な癒しが見つかるかもしれない、それは夢のような希望。
あんこものは好き。
大判焼き、ぜんざい、あんバターシュークリーム、あんドーナッツを最近食べていた。次はどら焼きにしようか、大福もいいなぁ。
映画の「あん」、観ることがあったら泣いちゃいそうだ。