よんでみたろう

気ままに読書メモ、図書館利用がよいのです。 noteはじめ2024年1月より

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  • つぶやきじゃないnote

    読んだ本のメモ、感想のような日記のようなものです。

最近の記事

芸術の秋は続くよ原田マハさんの作品を3つ続けて読んだ

本日は、晴天なり。図書館から借りた原田マハさんの3作品を読み終えたのでメモをする。 ひとつめ『楽園のカンヴァス』 『楽園のカンヴァス/原田マハ/分類913』 ふたりのキュレーターが「夢」と「夢をみた」をめぐって勝負する。私の頭の中の部屋はルソーの絵が飾られ、その勝負を観ているようだった。ルソーの「夢」に最後の女神が生き続けているのだ。それが心に染み入り泣けてきた。 ピカソに言われ、ヤドヴィガが絵を眺め続け芸術について思いにふけるようになっていく。何かを感じる新しさが認知

    • その文学ってなに?『喫茶店文学傑作選 苦く、甘く、熱く/林哲夫=編』

      喫茶店文学とはなんだろう?と図書館で借りた本。 『喫茶店文学傑作選 苦く、甘く、熱く/林哲夫=編/分類913.6キ』 語りごとにちがうコーヒー・ブレイク。これはどこの?いつの時代?エピソードごとに頭が???になる。外国での体験記や小説はレトロだった。珈琲一杯が5銭や10銭、店員は女給さん、戦時中の喫茶店はスパイのたまり場だったとか。「カフェー」「カッフェー」「キャフェ」「カッフェエ」、著者の体験の言語のちがいか、カフェもいろいろだ。 今はコンビニの1杯100円とか120円

      • それぞれ描かれる『ジヴェルニーの食卓/原田マハ』それぞれよかった

        『ジヴェルニーの食卓/原田マハ/分類913』を読んだ。原田さんの描く物語にハマってきた。この本の4つの物語、それぞれよかった。 全身全霊で闘っているのは芸術家ひとりじゃない。彼らを支える目線から、その時代の格差や、彼らの辛苦が垣間見える。でもそういう悲哀もさらりと感じた。それよりも互いを支え合う尊敬のような、友情のようなあったかさが伝わってきて心地よかった。その本物作品を見たことはないのに見たような気がしてくる。 「うつくしい墓」 巨匠にマグノリアの花束を届ける若いマリア

        • 本の分厚さ分『みかづき/森絵都』は、おもしろかった

          『みかづき/森絵都/分類913モ』の分厚い本を読んだ。おもしろかった。 昭和から平成までの教育をめぐる家族の葛藤と奮闘の物語。月の満ち欠けに心を重ねた。小学校の用務員の吾郎は千明とその家族に取り込まれて塾を開くことになる。登場人物の情熱は、昭和という時代のパワーが源かしら。 読む随所にそんな時代もあったなと思う。学校五日制の「ゆとりある教育」に戸惑う家庭。塾通いがますます激しくなり、受験競争についていけない家庭。いつまでも教育の格差あり。文部省としての実質的な方針転換は子ど

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        • つぶやきじゃないnote
          29本

        記事

          『鉄童の旅/佐川光晴/913サ』を読んだ。主人公は記憶喪失の幼少期をたどる、静かにホロっとした。鉄道関連で働く人、乗る人、列車はさまざま人の思いを乗せて走る。乗り鉄、撮り鉄、音鉄、マニアじゃないけど私も時刻表を眺めてるのが好き。路線図ってわくわくする。さて次は何処へ向かおうかな

          『鉄童の旅/佐川光晴/913サ』を読んだ。主人公は記憶喪失の幼少期をたどる、静かにホロっとした。鉄道関連で働く人、乗る人、列車はさまざま人の思いを乗せて走る。乗り鉄、撮り鉄、音鉄、マニアじゃないけど私も時刻表を眺めてるのが好き。路線図ってわくわくする。さて次は何処へ向かおうかな

          会えたらうれしい『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術/原田マハ』

          面白くて楽しいに出会えた。アートはみんなのもの。 『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術/原田マハ/720ハ』 格言みたいな目次にもグッとくる。 「一瞬が、一生だ。」とか「見る前に跳べ。」とか。 見る人がいないアートはアートとして成立しないし。 私たちが見に行かないとアートはアートじゃなくなるし。 見てもらえないアートなんて存在しないのと同じだものね。 著者が会いに行く作品たちは大好きな親友だったり、尊敬する師匠のよう。日本国内の美術館の旅。写真では伝わりにくい絵

          会えたらうれしい『CONTACT ART 原田マハの名画鑑賞術/原田マハ』

          どれも生命の何かしらが『日本文学100年の名作 第6巻 ベトナム姐ちゃん』いろいろ読めてよかった

          『日本文学100年の名作 第6巻 ベトナム姐ちゃん/池内紀・川本三郎・松田哲夫=編/B913.6二6』いろいろ読めてよかった。 ◇どれも生命の何かしらが 1964-1973年の厳選作品は、どれも生命の何かしらが心に残った。 『おさる日記/和田誠』でほっこり、『お千代/池波正太郎』で人情。戦争を感じる作品がいくつもある。『蟻の自由/古山高麗雄』『ベトナム姐ちゃん/野坂昭如』は兵士が生身でぶつかっていく苦しみの一刻一刻が淡々とつづられてるのが残酷。抜け殻になっても戦い続ける残

          どれも生命の何かしらが『日本文学100年の名作 第6巻 ベトナム姐ちゃん』いろいろ読めてよかった

          深読みはしなかった『みみずくは黄昏に飛びたつ』の小説家ふたり語り

          タイトルに興味をもって『みみずくは黄昏に飛びたつ/村上春樹 川上未映子/分類910ム』を図書館で借りた。 ◇人は深読みしたいらしい 最初から最後までおもしろくこの対談を読んだ。 インタビューされる人は村上春樹さん、インタビューする人は川上未映子さん。小説の登場人物の名前やタイトルは記憶に残る、内容を忘れてしまっても。小説家の記憶のキャビネットと抽斗の話。ぱっと記憶の抽斗が開いて必要な情報を取り出し小説家はさささと書いていく、やっぱそうなんだろうなと思ってた。でも過去の作品

          深読みはしなかった『みみずくは黄昏に飛びたつ』の小説家ふたり語り

          大人のための語り直し『ファンタジーを読む/河合隼雄(河合俊雄編)』大人にも作用するといい

          読み終わったメモ。『ファンタジーを読む/河合隼雄(河合俊雄編)/分類B909カワ2』図書館で借りた本。ファンタジーの作用を思った。 ◇ファンタジーを大人にも 児童文学は大人も読んでいい。著者が紹介するのは西洋のものばかりになってしまったといっている。日本の名作もいいけど、西洋の方が壮大な深みを感じるそうだ。 子どもは「たましい」の真実が見えるらしい。それは無垢のなかにあるように思う。今さら子どものように素直に読めてるかわからない私は大人。物語が素直に入ってこないときがある

          大人のための語り直し『ファンタジーを読む/河合隼雄(河合俊雄編)』大人にも作用するといい

          南へのあこがれ星なのかな『天体議会/長野まゆみ』を読んだ

          『天体議会/長野まゆみ/分類913』はタイトルから星空の物語を期待して図書館で借りた本。 感想のようなもの 読ませ方というか読みの独特さで読みにくくも読み慣れる。鉱石俱楽部の少年たちの9月から12月の天体観測は銀河鉄道的っぽい。色彩は鉱物色のきらきらでいっぱい。半面、少年たちの心模様は半透明な鈍色に感じた。 秋から冬へ向かう天体の季節に、ちらほらと星々を見たような気がした。淡々とすすむ物語りの謎は謎のまま、少年の目に入っていた石の謎、石を取り除いた少年の謎。冬の空気は冷

          南へのあこがれ星なのかな『天体議会/長野まゆみ』を読んだ

          『ある小さなスズメの記録/クレア・キップス(梨木香歩訳)/分類936キ』を読んだ。時代は戦時下から戦後のロンドン。筆者の盟友のスズメは拾われて育てられた。とにかくそのスズメの接し方に愛があふれている。12年のご長寿におどろく。日常にスズメがいる風景は和む。かわいい

          『ある小さなスズメの記録/クレア・キップス(梨木香歩訳)/分類936キ』を読んだ。時代は戦時下から戦後のロンドン。筆者の盟友のスズメは拾われて育てられた。とにかくそのスズメの接し方に愛があふれている。12年のご長寿におどろく。日常にスズメがいる風景は和む。かわいい

          主人公は小説家、『夜の向こうの蛹たち/近藤史恵/分類913コ』を読んだ。理性はあるが性欲、食欲、気持ちを流される。誰かを本当に信頼することが苦手かもという。容姿いいとか才能があるとかないとか、それで傷つく。そこに嘘が混じると人間関係危うい。読み終わって、虚無

          主人公は小説家、『夜の向こうの蛹たち/近藤史恵/分類913コ』を読んだ。理性はあるが性欲、食欲、気持ちを流される。誰かを本当に信頼することが苦手かもという。容姿いいとか才能があるとかないとか、それで傷つく。そこに嘘が混じると人間関係危うい。読み終わって、虚無

          『クリスマス・キャロル/ディケンズ(越前敏弥訳)/分類933デ』を読んだ。1834年の作品、主人公はケチで無慈悲な老人、幽霊に忠告される「人間同士、互いに心を通わせて、広く遠くまで歩きつづけねばならない。」と。愉快になる結末はハッピー。クリスマスを楽しんでよいお年を、という気分♪

          『クリスマス・キャロル/ディケンズ(越前敏弥訳)/分類933デ』を読んだ。1834年の作品、主人公はケチで無慈悲な老人、幽霊に忠告される「人間同士、互いに心を通わせて、広く遠くまで歩きつづけねばならない。」と。愉快になる結末はハッピー。クリスマスを楽しんでよいお年を、という気分♪

          見えた!月らしい三日月とっくに過ぎてふっくらです。雲があると見えないよ。西の空に沈んじゃうよ。

          見えた!月らしい三日月とっくに過ぎてふっくらです。雲があると見えないよ。西の空に沈んじゃうよ。

          主人公が虫になってしまうお話、『変身/カフカ(高橋義孝訳)/分類943カ』を読んだ。実はよくお話を知らなかった。なるほど奇妙な家族がらみの心の闇。変身がムカデのような虫じゃなくて翅のある虫、例えばトンボだったら飛んでいけたかな?しがらみから解き放たれるよ!と思えればポジティブ?

          主人公が虫になってしまうお話、『変身/カフカ(高橋義孝訳)/分類943カ』を読んだ。実はよくお話を知らなかった。なるほど奇妙な家族がらみの心の闇。変身がムカデのような虫じゃなくて翅のある虫、例えばトンボだったら飛んでいけたかな?しがらみから解き放たれるよ!と思えればポジティブ?

          『老人と海/ヘミングウェイ(小川高義訳)/分類933へ』9月の海、メキシコ湾流へ老人はひとり小舟で出る。魚と戦う物語を読んだ。その後、ネット動画でカジキ釣り大会を見る、クルーザーでチーム戦だ。その後また本を読む、戦いがリアルに感じる。ボロボロな巨大カジキを共にひとり帰港、すごっ

          『老人と海/ヘミングウェイ(小川高義訳)/分類933へ』9月の海、メキシコ湾流へ老人はひとり小舟で出る。魚と戦う物語を読んだ。その後、ネット動画でカジキ釣り大会を見る、クルーザーでチーム戦だ。その後また本を読む、戦いがリアルに感じる。ボロボロな巨大カジキを共にひとり帰港、すごっ