本の分厚さ分『みかづき/森絵都』は、おもしろかった
『みかづき/森絵都/分類913モ』の分厚い本を読んだ。おもしろかった。
昭和から平成までの教育をめぐる家族の葛藤と奮闘の物語。月の満ち欠けに心を重ねた。小学校の用務員の吾郎は千明とその家族に取り込まれて塾を開くことになる。登場人物の情熱は、昭和という時代のパワーが源かしら。
読む随所にそんな時代もあったなと思う。学校五日制の「ゆとりある教育」に戸惑う家庭。塾通いがますます激しくなり、受験競争についていけない家庭。いつまでも教育の格差あり。文部省としての実質的な方針転換は子ど