コンプレックスや悩みと向き合った後に見える世界
みなさん、こんにちは。今日の夕方にZOOMにて、サイエンス・ライティング講座がありました。
今回話してくれたのは、ノンフィクション作家の近藤雄生さんです。
この下のリンクは、前回参加したものを書いたものです。
彼の経歴から話が始まりました。
ノンフィクション作家ですが、
実は大学2,3年の頃まで本や文章といったものを、一切読んでいませんでした。
元々、物理学に興味を持っており、その道へ進もうとしていました。しかし、挫折して諦めました。就職しようとしましたが、会社に勤めに不安を感じていました。
それは吃音という悩みがあったからです。
会社では、電話対応やコミュニケーションが必要とされるため、言葉がどもると迷惑がかかる恐れがあり、強い不安を抱いていました。
そんなとき、彼のターニングポイントとなる出来事が訪れます。
それは、二人の作家の本を読んだこと 友人の影響
です。
立花隆さんと沢木耕太郎さんの本を読んで、文筆活動に興味を持ちました。同時期、友人が旅に出かけることが好きという話を聞いた影響で、旅にも興味を持ち始めます。
その二つの思いが重なり、旅をしながらライターとして生きていくことを決心しました。
ただ、実際に文筆で仕事にしようと原動力になったのは「吃音」という悩みがあったからです。
考えることより実際に行動し、吃音をよくしていく。
その思いが原点となり、今の仕事にも活かされていると思います。
日本ではライターとして生活していくのは、難しいと考えました。
そこで、彼は
旅をしながら色々な世界を見ていき、それを記事に書いていったらどうだろう。安いし、競争も少ないし、楽しそう。
と思い、当時付き合っていた恋人と一緒に旅立つことにしました。約3,4年の期間の予定です。
日本を出発し、オーストラリア、東南アジア、中国、モンゴル、西アジア、ヨーロッパ、南アフリカを周りました。旅立つ前に、出版社や憧れの沢木耕太郎さんに原稿と写真を送っていたり、旅の途中で「自分なりの完成品」を送っていました。地道な努力でアピールしていたため、世界を廻っていても一応文筆で生活はできていたとのことです。。
3,4年経ち日本へ帰国します。派遣に登録し、就職活動するも、誰にも相手にされず、ライターとしてやっていくことを決断します。
やがて編集のプロや出版社へ挨拶周りして、ノンフィクション作家へと階段を上っていくことになります。
彼が現在している仕事は
ノンフィクション作家、インタビュー記事、書評、エッセイ、大学での講義
です。
ノンフィクション作家一本でいくのは、なかなか難しく、色々と掛け持ちしているとのことです。
彼が文章を書くうえで意識していること、大切にしていること について5つ話してくれたのですが、私が特に心に響いたものを書きます。
それは
自分にとって切実な問題(悩みやコンプレックス)を大切にする
ことです。
話を聞き、悩みやコンプレックスは、自分にしか解決できない。そして、これが書くネタにもなり、誰かが同じ悩みで悩んでいる人へ向けて、勇気づけることができる。という意味として受け取りました。
イチロー選手の名言にも
「壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている」
近藤さんの言葉と似ているなと思い、心に響きました。
私が25歳から28歳の頃。自分自身を見つめるため、闘病生活などを日記として、パソコン上に残していたのを思い出しました。
読み返すと、文章の技術不足や日本語の間違いが目立ちました。
2018年11月ぐらいに書いた日記があったので、一部載せます。
私も人生の中でアトピー性皮膚炎を治すというリハビリをしています。痒みが辛くて掻いた後に身体を動かすと痛かったり、見た目も悪くなることがあります。しかし、自分にとって「この試練が人生で必要な経験材料だ」と言い聞かしながら自分のリハビリをこなしています。
痒い痒い、痛い痛い。言いながら、今よりも、酷い赤みのある皮膚の状態で自分を慰め、過ごしてきたんだな。当時の自分を思い出しました。
前回のサイエンス・ライディングの講座といい、いい刺激を頂き、視野が少し広がりました。
最後に、日記やエッセイも
いつか、自分の壁を越えるための武器になるものかもしれません。
最後まで、読んで頂きありがとうございます。
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