知らない人と言葉を交わせたことが何かうれしかった

Nov 2022

月曜日
ワクチンを接種する。会場のエレベーターに乗り合わせたおじさんが「でもスムーズになったよね」と話しかけてきた。でも、から始まるのがおもしろい。一言二言だけだったけど、知らない人と言葉を交わせたことが何かうれしかった。若い薬剤師の人が「痒い」という漢字をさっと書いていてさすがだと思った。

火曜日
ワクチン接種の翌日はゆっくり本でも読もうかと思っていたが、熱が出ると本を読む気もなくなる。

水曜日
シャツのシワを取ろうと水に濡らして干してみたが、それではシワが取れそうにないので、本格的に水に浸してから干すと、今度は乾きそうにない。こんなことなら、洗濯機に入れてすすぎと脱水だけやればよかった。『ふやすミニマリスト』に、洗濯機の本質は脱水、みたいなことが書いてあったのを思い出す。あの本は、何もない部屋に1日1個ずつ必要なアイテムを揃えていく生活を書いたものだけど、それが自分の家事レベルにちょうど参考になる感じがする。

木曜日
散歩で裏山の階段をのぼりながら、このままで終わるわけにはいかない、という気持ちが少しだけ湧いた気がした。サッカー選手がそんなことを言っていたのを耳にしたからかもしれない。そのまま歩いていると、ガサゴソと音がして逃げていくけものの後ろ姿を見た。暗かったからよくわからなかったがイノシシだろうか。雰囲気はちょっと違った気もするけど。

金曜日
サッカー、空中も含めてボールの一部がラインにかかっていたら出ていないことになるとは知らなかった。接地点で判断されるのかと思っていた。かつて道路の停止線もそのように理解していて、車の免許の試験で、ちょうどタイヤの下にぴったり停止線が来るように慎重に停めたら減点されて試験に落ちた。

土曜日
実家へ。一駅手前から歩く。実家といっても比較的最近越してきた場所なので、まだあまり知らない道をいつもと違う時間帯に歩いて新鮮な気持ちになる。電車の経路も無駄に遠回りしてみたらよかった。久しぶりに車を運転する。駐車場にまっすぐ車を入れられるようになる日は来るのだろうか。免許返納間近の父より運転が下手なのは明らかだ。

日曜日
畑の地面がむき出しになっているところを刈り草でおおう。落花生の根っこにできた根粒菌らしきこぶを分けて別々の畝に埋めた。窒素固定に効果があるのかどうかはわからないけど。