賃貸ユニットバスの人が自宅でサウナ環境と水風呂を実装する
サウナの現状と制限:コロナ禍や人数制限によるサウナの変化
サウナは素晴らしいですが今のご時世やサウナブームも相まってなかなか行きづらいスポットになっていると思います。
完全に密であり、ある種のソーシャルディスタンス的な対策も施設によっては施されていますが、心理的にコロナ禍以前と比べるとフルプライスで楽しめる環境としては一段階落ちてしまうことは間違い無いでしょう。
また、サウナブームの功罪としては利用者の増加による順番待ちなど施設利用の若干の制限。
人数が増えればマナー的な問題にも自然と敏感になってしまうもので、もう以前のようにメディア情報以外から自力でサウナの心地よさを発見した猛者たちが孤独な連帯感を覚えながら、一種の緊張感を保ち浴場の異端として優越感を保つというあの時代は帰ってこないのです。
サウナ利用者であれば自宅でのサウナ環境の実装は夢でしょう。
各種サウナメディアの発達によりサウナの作り方について言及する人間の増加はサウナブームの良い面でもあり、実際にストーブ導入し、施設顔負けの自宅サウナを作成する猛者もいます。
しかし、そんなのは資金力と空間に余裕を持つブルジョアこそなせる技であり、我々のような貧困層は夢のまた夢と諦めながらなけなしの給料から自分へのご褒美として仕事帰りや休日にサウナへと通い続けるのであるのです。
自宅でのサウナ環境の夢:資金や空間の制約に打ち勝つ方法
世間では浴槽でサウナ傘と冷水シャワーで簡易交互浴的な低予算サウナが言われてますが、そんな駄菓子のようなサウナならサウナに行ったほうがマシ。目指すべきはなるべく低予算で本格サウナのあの体験なのです。
ともかく自宅でサウナを楽しむためには以下の要素を満たせば、アイディアで乗り越えることが可能です。
①前身から汗が噴き出るようなサウナ室の高温環境。
②それを急速に冷却する水風呂。
今回はこの要素を賃貸ユニットバスかつある程度の低予算で実現したのでそちらについて記していきたいと思います。
平均的矮小賃貸アパートユニットバス。シャワーカーテンがひたすらにダサい。
自宅サウナ実現の要素:高温環境と水風呂の実現方法
まず①に関してですが、結論から言うとミストサウナとしては簡易的に実装は可能です。
流石にストーブ購入で石焼いてそこに水をぶっかけて再現というのはハードル高く、カセットボンベに石焼鍋で熱源を作り出すというのも簡易性や安全性に乏しいというデメリットがあります。
我が賃貸アパートは給湯器と浴室水道が直結しているタイプでして、台所の給湯器の電源を入れてから赤いカランをひねるとお湯が発生するタイプとなっており、お風呂でのお湯の精製は給湯器温度で固定され、あとはマニュアル的に青いカランをひねり調節するちょっと不便なタイプです。
しかし、このタイプの利点としては最大75度までのお湯を水道から安定的に供給することができ、お風呂における高温環境を簡単に実装することが可能です。
とは言いつつも、通常のシャワーであると、浴槽壁に高温を流し続け、お湯を溜めることなくシャワーカーテンを締め切り、全裸で高熱シャワーと隣り合わせでじっと耐えるというのはやけどのリスクが高すぎるし、なんとなくあのサウナ室には程遠いものです。
したがって、ミストを発生可能なシャワーヘッドというのがあのサウナ室再現には必要不可欠となります。
そしてミストの質も重要でして、きめ細かければきめ細かいほど、やけどリスク軽減とともに高温多湿なあの汗噴き出るムワッと感を再現できます
そういった意味ではミストのクオリティに妥協せず、手頃な価格帯としては上記のio霧がベストであると考えられます。
通常シャワーと直流シャワーの切り替え機能付きということもあり、サウナ用途以外でも質の高いシャワーを浴びれるのも利点。
このシャワーのミストモードで75℃の高温をぶっ放すことにより、2分程度であのサウナ室を体現できます。
また、サウナ温度コントロールというものもないのでシャワーを流せば流すほど、限りなく温度は上昇していくという通常なサウナでは考えられないエクストリームな環境を実装でき、個人的には60℃程度の温度での利用が体感的にもベストかなと考えています。(あまりに高温すぎると流石に熱過ぎて発汗どころではない)
水道代とガス代の勿体無さには必要経費と思い若干目をつぶり、通常サウナのように10分程度で汗ダラダラのホカホカ状態が出来上がります。
ここから熱ミストを放出し、シャワーカーテンで密閉すればもうそこはサウナ
水風呂の実現とメンテナンス:水質管理や快適なサウナ環境の構築
まあ、サウナ環境の実装という意味ではここで満足してもいいのですが、そのあと冷水シャワーで簡易的に熱を冷ましてもある程度のサウナチルを得ることはできるものの、やはり本家のあの満足度には程遠いもの。やはり、②の水風呂の作成というのが本格サウナ化へのキモであるのです。
前述したように、浴槽をすでにサウナ室として利用しているため、水風呂は改めて外部的に作成する必要性があります。
サウナ空間からの爆速水ためで水風呂をつくることも可能ですが、貯めるのに時間がかかりますし、複数回のセッションをこなすのであれば都度排水するコスパの悪さもあります。
そして矮小ユニットバスでの水風呂ですので、水風呂も空間に制限がありながら設置する必要性があり、その気になれば浴室外に設置することも可能ですが、大量の水で浸水というリスクを抱えうるためやはりユニットバス内での設置がマスト。
その制限の穴を突くようなアイテムとして安価で耐久性に伴うのは上記のような深底タイプのストッカーがベストであると言えるでしょう。
これ以外にも組み立て式簡易プールなるアイテムも存在しますが、耐久性の面で難があり、スペースはとるものの物質的に破損リスクのないプラスチック性のものをお勧めしたいです。(初号機は下記簡易プール型ですがすぐに破損したためなんかトラウマ)
個人的には175cm70kgという日本人的な体型ですのでこのぐらいのサイズ感で十分使用に耐えれます。このサイズの浴槽が入らないスペースor体型なら、流石に引っ越すかダイエットするか親を憎みましょう笑
120L程度の容積があれば基本的には半分程度水を貯めることにより、すっぽりと全身を水につけることができ、快適なあの水風呂を再現することが可能です。
ポンプと水温計があると一気にガジェット感。トイレはギリギリ使えます。
また、下記のような巨大ゴミ箱タイプも比較的少ない設置面積で水風呂を設置可能ですので、検討の一つにしてもいいでしょう(二号機として利用したが体型的にギリギリのサイズで、専用の入り方をしないと浴槽内部へ侵入できないというデメリットがあり個人的には没へ。現在はペットボトル用ゴミ箱として第二の人生を歩んでいます。デカ過ぎてマジで邪魔笑)
ここまで既存設備を活かしながらギリの環境でサウナ環境を実践しましたが、サウナトランスに必要不可欠なある要素を見落としています。
それはサウナ至上最も重要なファクターである「水風呂の温度」です。
平均的なサウナ施設における満足度の高い水風呂温度といえば15℃程度であり、対して水道水の温度というのは場所によりますが、都内では気温と相対関係にあり夏場では実測28℃程度とサウナ利用としてはヌルすぎです。
大量の氷を生成し、ぶち込むことによって冷却を実現しようとしても、その精製量は数kgとなり、また外気的な要員によりその温度低下は一時的なものに留まってしまいます。
したがって、各種サウナ施設というのはチラーなる機械を使い莫大なコストをかけ恒常的な冷却を実現しているのですが、家庭でそんなことができるのでしょうか?
世の中にはアクアリウムなる文化が存在します。
青天井のコストをかけお魚の生育環境を作り出し、鑑賞するあのブルジョア文化です。
中でも水温というのはお魚にとっても重要なファクターであり、種類によっては低水温環境を恒常的に実現しなければ全滅というケースもあるので、そういったチラー的な要素をもつ家庭用製品が多種多様に存在するのです。
今回はその叡智を拝借し、水風呂作成に一役買ってもらう必要性があります。
もちろん今回では最大の投資額となりますが、自宅サウナ環境を構築できればサウナ代換算で数十回の利用でペイできると自分に言い聞かせましょう。
今回の水槽体積に見合ったチラーの中で一番安価で性能に満足度があり、実際に筆者が使用しているのが上記のニッソー製アクアクーラースリムです。
最底3℃の水温を実現でき、夢のシングル水風呂をご家庭で楽しむことが可能となります。
しかし、25℃から15℃を再現するには外温環境にもよりますが、大体5時間程度必要となりますのでそこにはある程度の注意が必要となります。
水を恒常的に冷やすというのはそれだけエネルギーのかかる行為なのです。
といっても自宅であのサウナ水風呂体験ができるのはかなり幸せ。電気代水道代コストは別途かかりますが、市販製品のみで5万程度でユニットバスでさえ本物と遜色ないサウナ環境を構築できるというのは非常に素晴らしい結果であると言えるでしょう。
フル稼働のチラーくん。排熱と騒音はご愛嬌。
最近ではなるべく一回作った水風呂を清潔に維持するためにも、フィルター導入や竹炭・珪藻土・麦飯石など多孔質物質による水質管理などに力を入れ、施設顔負けの水風呂をつくるのが個人的なブームです。(水を浄化する製品のオカルト片足突っ込んでる感はヤバい笑)
以上が我が家のおうちサウナ環境であります。
なんと言っても寝起きサウナ直行→水風呂というサウナ施設にお泊まりしたときしか実現できないあの夢の行動が可能なのが素晴らしいし、人生に潤いを与えることは間違い無いでしょう。
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