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ysgenfu
【雑記】土を喰う日々を読む日々
水上勉『土を喰う日々』をずっと読んでいる。最近は資格勉強と並行して、Switchで遊びたいゲームをやったり、読みたい本を読んだり、比較的ゆるやかなインプットに時間を割いている。
『土を喰う日々』は簡単に言えば著者が過去の記憶を追体験しながら、土からとれる作物の料理やそこに宿る精神が描かれているエッセイなのだが、まるで本から土と野菜の香りが香ってくるような錯覚に陥るくらい文章が緻密で明確なのだ。こんな本には久しぶりに出会った。
今の私は、仕事や生活に追われていることで、暮らしの本質が「工夫」にあることを忘れていた。食生活が最たる例。食事とはそもそも、時短や簡単レシピに頼るのではなく、「いかに工夫して美味しくいただくか」に尽きるのだった。
仕事が忙しいから簡単に済ます、とか、資格勉強しながら食べるなどは邪道で、「食」と向き合っていない行為だったんだと反省した。
今日も仕事の合間に、野菜の煮つけを買って食べた。
カップ焼きそばやカップラーメンばかりの生活と別れるのは難しいけれど、こういった「土」を感じる食事をすれば、自分の中にもきっとある「食事を大切にする心」が戻ってくるような気がしている。