全てが想定外の波乱な幕開け。(最長片道切符の旅番外編)
こんにちは。7月30日から、最長片道切符の旅のスタート地点である、北海道は稚内へ向けて旅立ちます。要は「出発に向けた出発」となるわけですが、旅は予想だにしない、波乱な幕開けを迎えました。
はじまりは寝坊から
静かな朝でした。なぜなら、アラームが鳴らなかったからです。やっぱり2時に寝て4時に起きようとするのではダメですね。いつも旅行前夜は、絶対に起きる自信と共に寝るのですが、今回はダメでした。
スマホの時計は6時を過ぎています。一瞬、頭が真っ白になりました。本日1回目の頭真っ白です。と同時に体を起こして、リュックに物を詰め込みました。
多分、忘れ物はない。よし、出発だ。
出発といっても、あくまで最長片道切符の旅のスタート地点に向けた出発ということで、もともと本日は、途中、仙台までは常磐線ルートで計画を立てており、始発で行かないと仙台で友達と牛タンを食べる余裕をもって盛岡まで辿り着くことができない予定でした。盛岡から先はバスで八戸。八戸からはフェリーの予定だったのです。そう、そのはずでした。
まあ、行きましょう。
北上開始
朝の品川駅。宇都宮行きへ飛び乗ります。急遽、東北本線ルートに変更です。仙台で牛タンを食べている暇もありません。
ひたすらに北へ
車内には、青春18切符ユーザーと思わしき乗客がちらほら。大宮を抜けると、よりその選別が色濃くなります。車内は青春一色です。
埼玉に入ると、車窓にも緑が増えてきます。うとうとしていたら、いつのまにか栃木県に突入です。
まずは宇都宮で乗り換え。眠いので、とにかく座席確保に努めます。ここからは乗るのは黒磯行き。
黒磯に到着。青春シーズン黒磯駅あるあるの、狭い階段に大量の乗り継ぎ客が集まる光景。自分もその流れに身を任せます。跨線橋からは、夏を眺めることができました。
新白河で乗り換え。黒磯、黒田原、白坂、新白河。白黒はっきりしている地名が多いなぁ。青春シーズンの東北本線は、乗り換えがいちいち殺伐としています。
天気も晴れてきまして、夏らしい車窓が連続します。福島県まで来ると、旅感も出てきます。
さてさて、福島に到着です。仙台は遠いのぉ。
白石でもお乗り換え。
仙台へ到着。時刻は14時を回っています。ここで、駅を出て腹ごしらえ、とその前に、今日の夜利用するつもりの八戸〜苫小牧を結ぶシルバーフェリーに電話で予約をすることにしました。
衝撃の事実
と、この電話でとんでもない事実が発覚します。
マジか。またまた、頭が真っ白になってしまいました。えっと、これは大変なことになりました。北海道へ行く手段は空路しか残されていません。突然の出費に頭がくらみますが、一旦落ち着いて、この後のことを考えます。
明日の朝には北海道にいないと、8/1の稚内スタートには間に合いません。つまり、今日中に北海道へ行く手段を確保しないとなりません。
思いついた空港を列挙して、便を確認して、アクセスを確認する。秋田空港、大館空港、青森空港、三沢空港、花巻空港いろいろ調べましたが、どれも間に合わず。どうしようかと思った、その時、そういえば、仙台に空港があったなぁと、ふと思い出したのです。灯台下暗しとはまさにこのことで、仙台にいたのに仙台空港の存在を忘れていました。
急遽、空へ
すぐに調べると19時台のANAとAIR DOの共同運行便に空席があります。即座に、スマートU25で購入。脳死で乗車した東北本線下りも、岩切で下車して、仙台に戻ります。
そしてそのまま、仙台空港アクセス線で空港へ。
全く大変なことになりました。下調べの甘さは素人以下ですが、そこからの復帰力は玄人なりの知恵と運の勝利を感じます。出費は嵩みましたがね。
仙台空港といえば、あの震災の時に撮影された、揺れの非常に長く激しい映像(調べれば出てくると思います)が印象に残っています。
展望デッキからも海が見えて、津波到達が免れなかったことも、簡単に想像できます。
思い返せば飛行機に乗るのは、1.5年ぶりくらい。まさかこの旅で乗ることになるとは思っていなかった飛行機に、今から乗るのです。旅先では何が起こるかわかりませんね。まあ、このようなアクシデントが後々振り返っていい思い出になるのです。
こんなことになるんだったら最初から羽田〜稚内とかで飛んでおけばよかったぁ、なんて後悔しますが、そんなこと言っても、もうどうにもならないので、大人しく乗ることにします。19時15分、北の大地へ向けて、機体は動き始めました。
りんごジュースを飲んで、うとうとしてたら、いつのまにか北海道に入っていたらしく、着陸の衝撃で目が覚めました。夢うつつの状態で、眼下に見える知らない街の花火大会を見つけたのを覚えています。
着陸してからはバスで滑走路内を移動します。空港からはエアポート快速で、札幌へ急行です。
夜の札幌をぶらり
新千歳空港で軽く迷子になった後、地下の新千歳空港駅から列車に乗り込みます。東京から利用してきた青春18で乗り込むのが、なんだか不思議な感覚になりました。
乗り込んだ列車は特別快速エアポートという種別で、停車駅は、札幌まで南千歳と新札幌のたった2駅。びゅんびゅん飛ばします。
時刻は21時半。本来であれば、今頃八戸のフェリーターミナルで出港を待っているはずです。最後に夜のすすきのを歩いてみたくなったので、散歩しました。
夜のすすきのは、どうやらシラフでいることが難しいらしく、基本的にすれ違う人は皆、肌が熱っていました。寝ることを知らない元気な街です。
今日は、この近くの快活クラブでおしまいです。いろんなことがありすぎて、まだまだ稚内に辿り着いていないし、「最長片道切符の旅」という本編は始まっていないというのに、スタート地点までの道のりで既に大冒険です。
それではまた明日。