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鍋島組長伝説 中篇

 いやぁ、昨夜(1/28)のフジテレビの会見、凄かったですね。何が凄いかって12時間ですよ。この「気が済むまで打たれまくって溜飲を下げたろう」作戦は、かつて闇営業問題で揺れた吉本興業の岡本社長が編み出した荒技なんですが、吉本の会見は5時間でした。

 これはもう、質問させるだけさせて、見せるものは全部見せて、とやっているうちに、記者の質問の質の低さ(繰り返し同じことを聞く)と行儀の悪さが際立って、会見している側が可哀想になってきて視聴者が白けていく、という高等技術なんですけれども、ちなみに吉本の岡本社長は会見後、急速に世論が沈静化して、なんと辞任すら免れました

 ということで「メディアの自殺」というタイトルで一本、書こうと思ったのですが、上の2段落が全てで詰まんなかったのでオール削除しました。ということで、鍋島組長伝説中篇、行きます!

 で、いきなり話が変わるんですけれども、最近、愚息の龍にはまだなりきれぬ登川中の鯉を外に連れ出していくと、もう大学生ですからね、皆さんの前で挨拶する機会も増えてきまして、その度に、

「いやぁ、、、まだ大学生なのにご立派で」

と言われることが増えてきました。「テメェ、もっと気の利いたこと言えや」と詰めるレベルでもない、それなりに面白い話をするんですけれども、親としては特段、褒められて嬉しいということもなく、まぁ、当然だな、という感想なんですね。それもそのはず、

鍋島親分と初盃の現場の図

龍が鍋島親分から盃を頂きまして組員となったのは2013年、まだ小学校1年生の頃だったのです。この頃は、まだ嫁さんが会社勤めだったので、自由人のぼくは仕事現場にも子供をガンガン連れ出していました。「」というワードにフェミニスト界隈の路地裏あたりが反応しそうですが、むちゃくちゃ理論武装してるのでかかってこいや!この言葉狩り族がッ!。

 それは置いといて、見てください、この不安そうな顔

もう友達だな!

と無理やりヤクザ風の親父に手を握られて困惑する七歳。そっから、色々とご飯に連れて行ってもらったり、あしたのジョー全巻を頂いたりしながら、組長の愛情を一身に受けて育っていきました。

 これは中学校に入った時の図。多分、中学1年生になりました、という報告を兼ねて、構成員(共通の友人)の結婚式の二次会に後から合流した時の図ですが、もう満面の笑み。別に外見ではビビらない組長、面白くていい人、という人間関係が出来上がっています。

 こちらは、高校合格しました!という挨拶の図。立派なチー牛青年に育っています。身体も鍋島組長をとうに超えてなんとなく対等。

 思うんですけど、高校を卒業して大学に入ったばかりの青年が、ぼくのもとに初めてやってくるとき、

だいたい、みんなこんな顔をしています。いや、わかるよ。オレ、でかいしそりゃ怖いよね。学生時代にボランティア活動したり、インターンに行ったり、もしくはバイト先でしっかり大人と交流できた人はいいのですが、何にもしなかった人は就職面接で、人生で親以外のオッサンに初めて接してこんな顔をしています。悲劇です。ほんとに。

 そして、自分が大人とコミュニケーションが上手に取れないのを棚に上げて、ちょっと人生に行き詰まると

「上が下の言うこと聞かないから社会が停滞している」

とかマルクスを粉々に砕いて、一片のチリを拾って構造主義めいたことを言い、特段、理論武装もしてないので、最後は

「老害だ」

とかのたまう始末。あまったれんじゃねーぞッ!って、らんらんがいってました。

らんらんの図

 前篇でも述べましたが、ぼくも若い頃は「生意気な野郎だっ!」とオジサンたちに散々、叩かれていたのであります。

 最近、よく若者に伝えていることがあるのですが、実はこれは鍋島組長、渾身の教えです。出会ってからまだそう経っていない或る日、組長がぼくの隣に座っておもむろにこう言ったんですね。

「オゥイ、林田ぁ。オメェ、喧嘩に絶対に負けない方法知ってるか?」

 今思えば、もう見るからにぼくが相手を選ばず喧嘩ばっかりしてるのが分かったんでしょうね。というか、鍋島組の飲み会で、四国からやってきた60歳くらいの社長が、いきなり

「お前は、なんでそんなに態度がでかいんだ」

とか謎のイチャモンつけてきた時ですね。思い出してきた。そのオッサンとは会話もしてないのに!。こう見えても(見たままかもしれませんが)、こちとら北九州の出身だっちゃ!←使わなすぎて方言忘れた。

「おい、オッサン、誰に言っとんの?」

と凄んだときがあったんですね。周りが止めてくれたんで、大事には至らなかったのですが、超ムカついたので、

「ここの会計はぼくが奢ります」

とさらに態度をでかくしたら、そのオッサン

「ごちそうさまです」

って言ったんですね。「つまんねー!」と35歳くらいのぼくは思いました。今はそんなこと絶対しないですよ。もはや仏の林田と拝まれています。多分。

 とにかく、そんなことがあった時に、組長がぼくに言ったんですね。

「さすがのオメェも、身体がでかいとはいえ、大人の喧嘩となったら勝てない相手もいるだろ?誰かいるか?言ってみろ」

 ぼくは、しばし虚空を見上げて考えた後、

「さすがに安倍 晋三とか麻生 太郎には勝てないっすね」

 んんーっ、今思い出していて恥ずかしくなってきました。なんて生意気な回答なんだ。穴がないから地面をほじりたい。しかし、そんなことにはお構いなしに組長は次の言葉を紡ぎました。

「そりゃそうだよなぁ。でもな、勝てないまでにしても、負けない方法があるんだよ」

「ええっ?!、何ですか、その方法と言うのは、、、」と反応するかしないかのうちに、組長はドスを効かせた声でこう言ったのです。

「刺せばいいんだよ」

「オメェが相手をリアルに刺して殺したら、相手は肉体的に死ぬだろ?でも、オメェも社会的に死ぬんだ。だから引き分けだ」

 アンビリーバボー。なんてこと言うんだ、この組長は。いや、組長か、と戸惑っていると、鍋島組長はその真意を教えてくれました。

 「オメェが本気で刺す気概を持って相手と対峙した時にな、安倍とか麻生も、オメェごときには刺されたくねぇんだよ。そしたらな、人を見てる人は一歩引くんだ

勝ちもしないかわりに負けもしない、これが絶対に負けない喧嘩のやり方だ、とまで言われた時に、心の中で組長、あなたは柳生新陰流免許皆伝ですか?!と思いましたね。本当に。最終奥義は無刀の構え荘子的に言えば木鶏双葉山にも全然及ばないですが、未だ木鶏たりえず、で道は遠いですが、このときは、本当に雷に撃たれたような気持ちになりました。

 ぜひ「老害がー」界隈の若者たちもですね、この「相手を刺し殺す気概」を持って大人たちと対峙してみてはどうでしょうか。ぼくも色々と試してみましたが、気概を感じない大人はリアル老害なので相手しなくていいです。だいぶ世界が変わりますよ。すると、

ここから↓
こうなって↓

 こんな感じくらいにはなれると思います。ちなみに、抜き身の刀初心者の方は小倉のカウサに行ってもらいまして、カミホリ店長とエグりあってからぼくのところに遊びにきてください。

 最後に、大事なことなので繰り返し述べますが、

「名刀ってのは鞘に入ってるんだよ」

(つづく) 2025 vol.025

まだ、このままだと鍋島組長がヤバい人のままなので後篇に続きます!乞うご期待!

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