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命のスープ~26章~

療養という名のもと、ヨガとピラティスを始めた。
ヨガでハンモックに揺られ、サナギのような格好になり瞑想している時、先生が声をかける。
「心のモヤモヤ忘れて…ただ生きている。赤ちゃんの頃に戻りましょう。」

ただ生きるということがこんなにも難しいのか…
死ぬこともできず、生きることにも怯え、疲れ…生と死の間で宙ぶらりんでいる。

先日、母が来て一緒にテレビを観ていた。
殺人の罪にとわれていた容疑者に無期懲役が求刑されたとあった。
以前、私自身が裁判員裁判の裁判員を務めさせてもらったことがある。
これまでの裁判の判例を出してもらいながら、量刑を決める。
人生を決めるのだ。
非常に難しかった。
寄せ集められた老若男女で、弁護側、検察側の証拠の数々を見ながら、1週間頭を抱えた。

判例の中で、死刑となる例が出された。
母がニュースを見ながら言った。
「死刑は良くないと思う。人が人の命を奪うのは…罪を償うのに死は違うと思う。」

母の母は自分で命を絶った。

命とは難しい。
価値を図るものではないけども…

さて、寝れるかな。

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