写真展:梅佳代「天神さま」/ 川島小鳥「ピンクの光線」
梅佳代と川島小鳥、2人の写真展に行ってきました。
こんな粋な企画が実現するとはうれしい限りです。なんたって梅佳代ですよ、川島小鳥ですよ!同じスペースに2人の写真が展示されるなんて!
アルティアム×イムズ 特別企画展
写真家 梅佳代と川島小鳥が「いまの福岡」を撮り下ろす!
この特別感が伝わるでしょうか?
イムズ館内もこんな感じで出迎えてくれます。
この企画展のアートディレクターは祖父江慎。なんて豪華なラインナップ!
福岡で撮り下ろした写真を、福岡で見る。地産地消だなあ。
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梅佳代といえばこんな写真集が有名ですね。
川島小鳥といえばこんな写真集が有名ですね。
うむ。写真集の表紙を見る限りでは、あまり違いがないように見える。
でも会場に足を踏み入れてみれば分かります。全く違うんです。
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三菱地所アルティアムは、イムズ館内にある小さなアートスペース。その空間をゆるやかに2つに分けて、梅佳代サイドと川島小鳥サイド、その両方を自由に行き来しながら作品を鑑賞できました。とても面白い趣向です。
2人とも撮る題材はポートレート写真。それなのにこんなに違うなんて!
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梅佳代の写真は飾り気がないのが特徴です。そのままの「素」。写っているものがすべて。カメラマンが被写体に向ける眼差しそのものです。
だから人物はみんなこちらを見ています。その場でパチリパチリと撮ったような、なんてことのない写真。でも誰にでも撮れるわけではありません。なぜならそれは梅佳代の眼差しだから。
梅佳代の写真を見ていると、カメラマンと被写体との関係が写り込んでいる気がします。ほんの短い間の出来事なのだろうけど、被写体との出会いがそこにあって、カメラに向ける表情に温かなものを感じることができました。
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一方、川島小鳥の写真には、カメラマンの気配を感じませんでした。写り込んでいるのは被写体とその周りの世界。連続してる日常の一部を見ているような感じとでもいえばいいのか。その写真の外側にある被写体と世界の関係を知りたくて、飽きることなくずーっと作品を見続けていました。
川島小鳥の写真を見ていると、いろんなことを想像してしまいます。
この被写体はどんな人なのだろう?なぜここにいるのだろう?隣に写っている人はどういう関係だろう?これまでにどんなことがあって、これからどこへ行くのだろう?
写真に答えが写ってるわけではないのに、そんな想像力を掻き立てられるような、心惹かれる作品でした。
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会場を出て図録を買い求めました。大きさは文庫本サイズ。ミニ写真集みたいな感じでかわいい。右からは川島小鳥の作品が、左からは梅佳代の作品が楽しめます。※見出し画像をご覧ください。
ひらいて眺めるだけで幸せーな気持ちになります。
(終わり)
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