[アラフィフ読書日記] ニングル 倉本聰
自分で本屋で棚を眺めているだけでは選ばなかった本。
なぜなら、倉本聰のファンでは特別ないし、フィクションはノンフィクションほど入り込めるものとそうでないものの好き嫌いが多いので。
この本は小説をよく読んでいる同僚からのおすすめ。
1988年第21刷の表記しかないので、初版が何年かがわからず。(昔は増刷には初版表記はなかったのですね)
私が好きなのは、2点。
フィクションであっても、きっとこの世界はノンフィクションをベースにしている実感を得た。(他のフィクションもきっとそうなんだと思うけど、その味付けに自分の好みが出てしまう)
そして、過大な表現がないため自分には引っ掛かりが少なく読める。
もう1点は、強い驚きを得られたこと。
自分も信じてきた、親が子供にも言い聞かせるような世界共通の価値観のようなものが否定される出来事が盛り込まれている。この価値観に疑問をもたずいいもの、と思ってきた私には、新しい発見を与えてくれた。
新品本屋で見つけるのは難しいと思うけれど(私はamazonにて見つけた)、ぜひぜひ時間があるときに他の邪魔が入らない空間で読んでほしい。