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[アラフィフ読書日記] 晴れたら空に骨まいて 川内有緒

川内さんは、ノンフィクションのいろいろな題材をとってもストリーテラーのように読みやすく書き、そしてまるでその人の人生に入りこむかのようにワクワクさせてくれる。

一番好きなのは「空をゆく巨人」かもしれない、と思いつつ、その本の壮大さにもう1回は読めないかも、、と売ってしまって今手元にない(笑)
いつかまた買いなおしで読みたくなるだろう。

私は、大切な人の「死」に対して、どうやって向き合うのか、他の方がどうしているのかを非常に参考にしたいと思っている。
高校の友人が20歳の時に遠い地で亡くなり、しかもそれを知らずに近日中にハワイで落ち合うためにFAXを送っていた。でもその時には亡くなっていて、その友人の死を受け入れられたのは半年を過ぎてから。
自分の中のその強烈な悲しみがあるから、また同じようなことが起きたら私は耐えられるのだろうか、と恐れている節があると思っている。

この本は、いろいろなケースが紹介され、大切な家族の死がどんなもので、それにどう向き合ったかが丁寧に書かれている。他の本にも書かれていた筆者のお父様のお話が末尾にもある。
他人に大切な方の死について、親しいからこそ聞けなかったりするものだから、こんな風に弔ったり、ああいう風に悼んだり、時折すがすがしさすら感じさせるそれぞれの受け止め方に、ほぉ~と思いながら次々と読み進めていける。「自由な弔いの形」は故人を想って、したいようにしていいんだと。

自分が参考にできるほど強くないな、と思いつつも、何かにぶつかったら、この本が横にいて寄り添ってくれるのではないかな。