
残るもの、先取りするもの
前回の続きです。
ドラマの影響を受けた私が、建築家の方について調べてみたら、
日本モダニズム建築の第一人者の方の建築物が、なんか結構近い所にあることが判明しました。
というより、細かいことをいろいろと調べていったら、え。そこ繋がる?と実は個人的に関係することなどが芋づる式に出て来て、自分の中で「シンクロ率高っ」と驚きを隠せませんでした。
ということで、その建築物を見に行ってきました。
が。
バリケード張られてました。



日本モダニズム建築の第一人者と言われる坂倉順三さんが設計されたそうです。
受験知識で名前だけ覚えていたくらいの方だったのですが、出身が羽島市と知り驚きました。知らんかった。本当に知らんかった。そんな有名な方がこの地方にいらっしゃったとは・・。
そして、バリケードを張られたのは今年5月頃だったようで。耐震の関係で解体せざるを得なくなったみたいですね。そしてそこにはきっと様々なドラマがあったのでしょうし、今更ながら調べた私も思うことが若干ありましたが、もう少し早く知っていたら、せめて勉強していた頃に知っていたら、普通に中に入れていたんだろうな・・・と思いました。そしてもしかしたら、何か(運動とか)少しでも協力できたかもしれない。でも、とりあえずは完全に解体される前に見ることができて良かったです。
ちなみにこの建物、1959年(昭和34年)に完成したそうです。
今でこそレトロ建築扱いかもしれませんが、屋根というか屋上部なんて、とても近代的ですよね。令和の時代でも違和感がないように思えるんです。
そう。建築を齧って驚いたのは、デザインってある意味時空を超えているんですよ。その衝撃を受けたのが、ヘリット・リートフェルトさんのシュレーダー邸なんですけど、
もう本当にビックリしました。だってこんな建物が1920年代に造られていたなんて。イマドキのデザイン住宅っぽいじゃないですか。
あと、都庁の丹下健三さんとかもそうですが、偉大な建築家の方々って絶対宇宙と交信をしていた(?)というか、未来が見えていたんじゃないか、って思うんです。
なんか、ものすごい不可思議さと畏敬の念を覚えるというか、言葉にすると簡単になってしまうんですけど、やっぱりそういう時空を超えるような感覚がある方こそ、巨匠と言われるようになるのではないか、と。
で、それって音楽も同じ・・・とも一瞬思ったんですけど(そしてきっと絵画とか書物も)、「色褪せずに残る」のと「未来を先取りする」のとは、また違うような気もしたんですよね。
建築(デザイン)は後者の色合いの方が強いのかもしれません。先に斬新なモノができて、時代がそれに追いついてゆくような。「未来への提案」って感じなのかな。
音楽は・・現代音楽ってのもありますが、そういったものに時代が追いつくというよりは、その時代を象徴するものをタイムリーに生み出し、そしていずれ過去となる産物を語り継いでゆくような感じがします。
と、ちょっとこの辺りはあまり考えがまとまりませんが、なんかそういったことに想いを馳せるのはちょっと楽しかったりします。ヒマなの?と言われればそれまでですが、でもそういうヒマな時間も(私にとっては)とても大切な時間なんだと思います。