最近はやりつつある30キロ変化走(2kレースペース⇔1k30秒遅く)+30秒の理由「吉田祐也がやっているから」ってちゃうやろ!(緊急寄稿「変化走や進化した30キロ走を考える」)

はじめに

今月(2021年9月)22日発売のクリールで新しい30キロ走として変化走が紹介されていました。私もこれまで大いに影響を受けているランバディの伊藤嗣朗さん、ニッポンランナーズの斎藤太郎さんらか寄稿しています。

伊藤さんは「レースペースより30秒遅いペース1km⇔レースペース(102%)2k」の30キロ変化走を、斎藤さんはレースペースから+30~45秒とレースペースを繰り返す30キロ変化走を紹介しています。

率直な話、
・サブ3・・・(2キロ4:15⇔1キロ4:45)×10セット
負荷強すぎじゃね?と感じ、読み進めていくうちに、違和感がある種の核心に変わりました。
・+30秒はどう考えても強すぎじゃね??

伊藤さんだとレース6週前くらいにやるそうです。11月のレースであればちょうど今頃になります。先週末早速やった人、今週末チャレンジ予定の方もいるでしょう。ということで、セイデルメニュー記事が8割まできていたのですが、30キロ変化走記事を先に投稿することにした次第です。
合わせてロング走インターバルについても海外選手の実例をもとに見ていきます。

1 クリール21年11月号に紹介された30キロ変化走(レースペース+30秒)やロング走インターバル

1)30キロ変化走

伊藤さんは過去のクリールでの連載、書籍(「マラソン完全攻略 サブ3・サブ3.15達成トレーニング」)で走り込み期はサブスリーであれば5分超でじっくり基礎構築すること、最初からレースペースに近い30キロ走に挑戦することはできたとしてもスタミナを吐き出す練習であり戒むべきこと、本番に近づくに向け少しずつレースペースへにじり寄るアプローチを紹介されています。


マラソン練習でロング走をしていると、どうしても調子が良かったり身体が温まるとで速く走りたくなります。しかしそれをすると経験上20キロ以降急落して疲労も大きくなります。はやる気持ちを抑えため私はマラソン練習の際には伊藤さんの本を何度も読み返しはやる心を戒めています。

ところがクリール11月の伊藤さんはサブ3であれば
・(2キロ4:15⇔1キロ4:45)×10セット
30キロ変化走を紹介していますが、

・むっちゃきついやん!

と率直に思いました。6週前にやるそうです。

正直「4:20~25⇔4:45」であればまあ20キロならムリなくいけるかなという感覚です。
(参考)SB1500m4:59、3キロ10:45、5キロ18:45、10キロ38:20
VDOD54.5 E4:36 ~ 5:12 M4'14" T3'58 CR3:50 I3:39 R82 FR73

エリウド・キプチョゲのメニューを真似して
・1キロ×12R300’2分
・(2キロ+1キロR300’2分)×5セット間300’3分
をやりましたが2分休めば身体もリフレッシュしていい感じで走れましたがそれでも高々18キロです。アップダウン込み計26キロ腹いっぱいでした。

で斎藤太郎さんの方は特集冒頭でこう言います。
2020年12月の福岡国際マラソンで優勝した吉田祐也選手は、レースに向けた練習として21~30キロの変化走を導入したといいます。レース想定ペース~+30秒程度までの間でペースを上げ下げし、揺さぶりをかけながら走るというもの
と何度か読み返し上記を再度読んだ際、「ビビび」ときました。

・レースペース+30秒の根拠って「吉田祐也 (2時間07分05秒)」やん!2時間7分と3時間の選手が一緒なわけあらへんやん!

さて今回のクリール11月号特集「進化する30km走(変化走)」ですが、その背景というか、変化走がわが国でがぜん注目を浴びたのはこちらの記事がきっかけでしょう。

じゃあどうするって話ですが
・吉田祐也127分:+30秒=サブスリー180分:X
⇒ サブスリーの+X秒=30×180÷127≒+42.5秒

ほぼほぼ結論は言いましたね。
・サブスリー(2キロ4:15⇔1キロ5:00)×15
となります。ここで読み終わっていただいても候ですが以下、海外トップ選手などの変化走やその応用を見ていきましょう。

1-2)30キロ変化走をやる前提条件

30キロ変化走は、これまでなら
30キロ走の設定ペースをレースが近づくにつれ、レースペースの90%、95%と少しずつ速くして一定のペースで30キロ走る代わりに変化走をやってみよう!
ってアプローチですから30キロ変化走をいきなりやるのはただのアホです。

斎藤さんや伊藤さんもそんなことは言っていません。

・マラソンペースの75~80%のジョグや85%の低速持久走で有酸素能力の土台や基礎的な走力が養われていること(伊藤さん「90%程度のスピードで持続走ができるようになっていること」)

要はサブスリーであれば
・80~85%(5:00~20)くらいのペースで25~30キロ走などを何回もやって基礎的な土台を作りが終わっており、90%(4:45)⇒95%(4:30)の30キロ走ができる能力がついていること
⇒伊藤さんは90%と言ってますがこれは最低条件で「2k4:15⇔1k4:45」はキロ4分25秒平均(96%)っているので80~85%を終えただけでは不十分レースペース90%での30キロ走を終えてから行うべきと思います。ペース設定を変えれて遅くやればよい話ではありますが。

以上が30キロ変化走に取り組む前提になりますのでくれぐれもご注意を


2)5キロ×6などのロングインターバル30キロ走

クリール11月号では「くれいじーかろ」こと甲斐大貴さんが
・5キロ×6レスト5分の完全休養
での分割30キロ走を紹介しています。なんでもレースペース以上で「5キロ×6」をやっているそうです。これをマネしたら怪我しそうなので我々はアップダウンジョグこみで「1~5キロ」のロングインターバルをいれるアプローチでよいと思います。

甲斐さんが紹介した背景は大学時代、ロング走をゆっくりペースからレースペースに近づけていくアプローチよりも、レースペースの分割走を少しずつ伸ばしていくアプローチ(1km×10⇒1km×15⇒2km×10⇒5km×4)の方が動きに余裕度が生まれてうまく走れるようになったからだそうです。

こちからもよくよく読むと
①脚づくり期 土1km×10、日120~150分ジョグ
②移行期 土5km×4~6(R5分)、日軽めのジョグor休養
③実践練習期 30km走or5km×6R1分
とロングジョグでじっかり土台を作りつつ、インターバルを少しずつ長くして「5km×4~6」をまずは完全休養でできるようにする、とされています。

最後は「5km×6R1分」をレースペース以上らしいですが、とても11,12月のマラソンには今からでは間に合いませんね。秋に1本、休養後、3月にもう一本の方であればその段階まで行けるかもしれません。

3)12キロ変化走(2キロ4:15⇔1キロ4:45)で試してみた

何事も一度は試してみるのが性分なのでとりあえず9/28(火)に12キロ変化走をやってみました。
・9/28 12k変化走(2k+1k)×4 '51:53'4:12,07,40,11,08,37,08,14,38,15,06,50
使用シューズはメルカリ調達使い古しヴェイパーフライ4%。3セット目でかなり酸素不足になる感覚に襲ってきました。5、6セット、ムリすれば7セットまではできるかもしれませんがもはやスタミナを吐き出すトレーニングですね。

「2キロレースペース⇔1k+30秒変化走」の問題点は、
1.今日の想定レースペースはMペースではないかもしれないこと
⇒体調・疲労具合でTペースやCRペースの負荷がかかっているかもしれない
2.トップ選手の+30秒はサブスリー(×1.415倍)、サブ3.5(×1.653倍)、サブ4(×1.89倍)ランナーにとって相対的に十分な休息とはいえないこと
⇒127分で42キロ走る選手の30秒と180分で走るランナーの30秒の価値が同じはずがありません。

・吉田祐也(2時間7分5秒)の30秒≒サブスリー’42秒、サブ3.5’50秒、サブ4’57秒

改善策は既に言っているようなものですが最後にまとめます。

2 吉田祐也の変化走

(未定稿)

3 海外選手の変化走やロングインターバル

①ソンドレ・モーエン(2017年福岡国際マラソン2:5:55に向けたトレーニングより)(出典「LetsRun.com Japan」

2017年福岡国際マラソンで2時間5分55秒の欧州新記録で優勝したソンドレ・モーエンのトレーニングを見ていきましょう。モーエンのコーチはレナト・カノーバです。

1)モーエンの30キロ変化走(アップ込み35キロ)

10/31火曜日31 10 月
19'15" ウォームアップ(5 km ) + 1h37'23" (平均: 3'14"8) 10 回2 km
の回復1 km で: 6'22" / 3'22" – 6'16" / 3'25" – 6'14" / 6'15" / 3'29 "
16" / 3'32" – 6'16" / 3'30" – 6'19" / 3'29" – 6'28" / 3'36" – 6'24" / 3'25" –
6'16" / 3'09" (平均20 km 高速: 3'06" 3 – 平均10 km 回復: 3'25" 7)

こう書くと「モーエンの練習場所は高地だ」とちゃちゃが入りそうですが
モーエンは2㎞区間が3分06.3秒平均・レースペースの96%で走っています。サブ3’4:25、サブ3.5’5:10、サブ4’5:55くらいのペースです。

で回復1km3分25.7秒平均・レースペースの87%なので、
サブ3’4:55、サブ3.5’5:45、サブ4’6:32くらいのペースです。

私なら「2km4:25⇔4:55」になります。これならできますわ。30キロやり切れるかは別として。というのはこの設定なら平均4分28秒、モーエンが走った97分だと21.7キロしか走れないことになります。モーエンと我々では月間走行距離が2~3倍以上違い、そもそも土台が全く違うので、変化走21キロ/アップダウン込み25~30キロで十分負荷がかかっているといえないでしょうか。

2)モーエンの33キロ走(予定40キロ走)

11/8水a) 15' ウォームアップ(3.5 km ) + 33 km in 1h46'25" (平均3'13"4/km )
(16'03" – 31'56" – 47'53" – 1:03'48" – 1:19'57" – 1:36'06" + 10'19")

5キロ約16分でのロング走です。レースペースの約92.5%です。カノーバのアプローチでは仕上げ段階では95%が理想形だそうですが、その選手の段階に応じて設定していくとのことなので、練習場所やこの時点のモーエンの脚上がりぐらいを見て16分だったのでしょう。

・サブ3’4:35、サブ3.5’5:23、サブ4’6:10くらいのペースです。

我々の今までの仕上げ段階30キロ走のタイムに近いです。プロも市民ランナーもやることは同じ、階段はひとつひとつ登っていくという話です。

3)モーエンのロング走インターバル

11/11土
a) 18'15" ウォームアップ(5 km ) + トラック:
2 x 3000m (回復3') + 3 x 2000m (rec. 3') + 5 x 1000m (rec. 2') + 6 x500m (rec. 1'30") で:
9'00"8 / 8'55"2 – 5'54"8 / 5'55"2 / 5'53"7 –
2'57"4 / 2'57"1 / 2'57"3 / 2'56"9 / 2'59"2 –
1'27"6 / 1'27"3 / 1'28"7 / 1'27"3 / 1'27"8 / 1'25"6
b) 3'50"> 3'45" (10 km )

午前のロングインターバルはアップ込みで25キロ午後のジョグこみで1日35キロ走っています。

3キロをほぼレースペース、2キロと1キロを2、3秒速く、500mは5秒速いくらいの設定です。モーエンは直前のハーフマラソン59分48秒(平均2分50秒)なので、一番短い500mでもTペースまで上げていないことがわかります。

先週「5k+4k+3k+2k+1k+1k変化走(R1k’5分を目指したが6分15~30秒)」をやったのですがまあどえらい疲労が残りました。「<2k+1k>×5R2分」からいきなり変化走でやったのですが、なぜモーエンメニュー丸パクリを先にやらなかったか今書いていて後悔しています。やはりマラソン練習は段階を踏まないといけませんね。

フルのレースペースで1km×15R2分、2km×7~8R2分という練習は本数が多いので精神的に凹みますが、ペース自体速くないので動きに余裕があります。私はキプチョゲの練習メニューを見てやってみましたが、動きがどんどん良くなるんですね。運動神経が研ぎ澄まされていく感覚です(そうでなければ本数が多いかスピードが速いということです)。

自分もやってみてくれいじーかろさんのレースペースインターバルを少しずつ設定距離を上げていくアプローチは有効だと思います。

先ほど、くれいじーかろさんの「レースペース5キロ×6」は相当練習を時間と段階積んでロング走インターバルの距離などを増やしていかないととてもできないよと指摘しましたが、5キロ×6まではたぶんいらないんでしょう。根拠は「ソンドレ・モーエンはそんな練習しなくてもやってなくても欧州新で走った」くらいのものですが。

いずれにせよ100キロマラソンで世界一を目指している、フルマラソン2時間17分で走るトップ市民ランナーの練習ということで真似される方はくれぐれも自己責任でお願いします。

②エリウド・キプチョゲ(2017年9月24日ベルリンマラソン2:03:32に向けてのトレーニング)

以下、キプチョゲの練習を見ていきましょう。(出典:「SWEAT ELITE」
この年の春、所謂ブレーキング2でキプチョゲは2時間00分25秒(2分51.2秒/km)で走っています。
私が見た範囲、カノーバ式の変化走は見当たりませんでした。

1)キプチョゲのロング走

キプチョゲは週1かい30~40キロのロング走を走るのがルーティンです。標高2000m超の高地で、コースも芳しくない場所で走っています。やはり偉人です。
Thurs Aug 24
AM 30km Tempo Run: 1hr38min. Good conditions today, fairly dry. Course undulating but not too hard.
(30キロ走(キロ3分16秒/87%)

Thurs Aug 31
AM 40km Tempo Run: 2hr13min
(40キロ走(キロ3分19秒.5/85.8%)

Thu Sep 14
PM 40km Tempo Run: 2hrs15min – challenging cross country course
(40キロ走(キロ3分22.5秒/84.5%)

レース10日前にも40キロ走をしています。記事を書いている人によればキプチョゲの1週間は、年を通して変わらないんだそうです。さすがにレース直後は落とすのでしょうが、本当に凄い方です。月間800~900キロに抑えているのでギリギリできるのでしょう。

1300キロがどうたらこうたら騒ぐ日本の陸上マスコミは、まず、世界一のキプチョゲが何をしているかをしっかり取り上げてほしいものです。

2)キプチョゲのロング走インターバル(ファルトレク)

Tue Sep 5
AM Track: 15min warm up (3km). 13 x 1km starting in 2:53, ending in 2:45 (average 2:50) with 1:30 recovery. 15min cool down (3km).
(トラックにて。アップダウン込み約24~25キロ、1キロ×13R90秒、2:53Mペース→2:45Tペース)

Sat Sep 9
AM Fartlek: 10min warm up (2km). 13 x (3min hard, 1min easy) at an average pace of 2:55-3:00/km on cross country course. Recoveries very easy jogging. 15min cool down (3km)
(アップダウン込み約21~22キロ、<3分’レースペース2:55~3:00⇔1分’ゆっくりジョグ>×13セット)

キプチョゲは週2回ファルトレクを行いますが合計で21~25キロ走っています。キプチョゲは1キロを15本やることもあるそうです。

9/5は2分45秒まで上げていますが2:50~55の範囲で走ることが多いようです。「2k+1kR100mJog」×5セット間100m歩きで計20~25キロという練習もあります。

我々であれば十分ロング走の距離なのでレースペースインターバルを途中で組み込むロング走の参考になると思います。
やってみた実感ですが、12~15本も走ろうとするとまあ心が凹みます。5本目から8~10本目までは「座禅」です。私は霧の中/視界不良状態でやったので気が狂いそうでした。

③モリー・セイデル(2021年8月札幌での五輪マラソンに向けてのトレーニングより)

札幌の五輪マラソンで銅メダルに輝いたモリー・セイデルは、基本的に「1.6~3.2kmのレースペースインターバル(計6~13キロ程度)」が中心的練習で、ロング走の途中で16キロ程度レースペースで走る変化走は一度見られます。あとは4分20秒での25~35キロ程度ロング走を走る練習が多いです。

6/26 土 32.3 701.0 "25.6km/3:55/km/1:40:26/143メートル
16k変化走含む<1k’3:27→22⇔1k’3:33~35>×820.5℃28%8時"
 午後6.7km/5:05/km/34:03/51メートル 26℃20%16時30分"

「1kレースペースくらい⇔1k+10~15秒」の8セットなのでロング走の間に16k変化走をやった感じです。

我々であれば
・サブスリー(1k4:15⇔1k4:30)×8 
という感じになります。「2k⇔1k」ではなくセイデルのように「1k⇔1k」をそれも30キロいきなりでなく、ロング走の途中で10~16キロ入れていく方が疲労をため込むことなく練習を継続できると思います。


4 まとめ

(今週末取り組む前に)
0闇雲に30キロ変化走(2キロレースペース⇔1キロ+30秒)を闇雲に取り組むのではなく、まず8~12キロ変化ペース走でどのような負荷になるか見極めた方が無難
⇒無理に30キロ変化走を頑張ってしばらく疲労でまともに練習できない、最悪は故障では何の意味もないのでまず自分にあうかどうか試すことをお勧めします。

①30キロ変化走は、レースペース80%程度からの25~30キロロング走などしっかり持久力の土台を作ってから取り組む。

②これまでならサブスリー「5:00⇒4:50⇒4:40⇒4:30」と段階を踏んでいた30キロ走を、例えば5分が終わっていて4分50秒くらいでやる30キロ走を「2k4:45⇔1k5:00」の変化走で取り組むのはあり。それもアップダウン込み計で30キロでもよく、最初は5セット、6セット、7セットと段階を踏んでいく方がよりムリなくできる。

2kmレースペースでの変化走も、サブスリー以下の我々には+30秒では速すぎるので、レースペースにサブスリー’+42秒、サブ3.5’+50秒、サブ4’+57秒程度足して行う。2キロの方も、今日のMペースは実際は体調如何でTペースだったりするので「2kレースペース+10~15秒⇔1kレースペース+30~60秒」と柔軟に対応した方がムリなく練習をこなすことができる
⇒<例>サブスリー2キロ4:15~30⇔1キロ4:45~5:00、サブ3.5 2キロ4:58~15⇔1キロ5:30~5:50、サブ4 2キロ5:40~6:00⇔1キロ6:10~6:30 

③-2「(2k⇔1k)30キロ変化走」も全てを変化走で行うのではなく途中8~16キロを変化走としてアップダウン込みで20~30キロ走とするやり方もある。←モリー・セイデルの変化走を参照

④「2k⇔1k変化走」は2キロのレースペースインターバルをレスト1キロとかなり速く長く走る練習のでただそれのみでかなりダメージが残る練習になる。人によっては変化走ではなく、レースペースインターバルを20~30キロ走の中で「1km×8~15R2~3分」「2km×4~8R2~3分」「3km×3~5R2~3分」などを組み込んだ方がしっかり走れる人がいるので自分に向いている方で練習した方がよい
「2k⇔1k変化走」を平日ポイント練習として8~12キロの変化ペース走として行うのはあり

(私の感想)
「2k⇔1kの30キロ変化走」はレナト・カノーバのトレーニングが普及した手法のようです。リオ・東京五輪2連覇のエリウド・キプチョゲは、レースペースインターバルを多用しておりやっていない練習のようです。モリー・セイデルは1回だけロング走の途中で16キロ変化走を見つけました。

トップ選手の練習を見てきましたが「2k⇔1k」を30キロ通してやるか、途中だけ組み込むかはそれでばて果てるか余裕残しになるかの個人差で決める話だと思います。まず3~4セットの8~12k変化ペース走で自分の身体の反応を見ることをお勧めします。

たぶん30キロ通してムリにやる必要はないような気がしてきました。理由は「エリウド・キプチョゲは30キロ変化走をしていなくても世界記録を何度も出してオリンピックで2回金メダルを取ったから」です。
(現時点ではという話で10年後20年後には科学的に30キロ変化走が当たり前になっているかもしれません。ただ設定ペースは絶対もう少し遅いペースが適ペースになってると思います。)

もちろん「2k⇔1k変化走」はペース走としてやるのはありだと思います。特に「2kレースペース⇔1k+30秒」だと、+30秒の方はEペース上限≒LT1ですから決して楽なペースじゃありませんLT1くらいで少し溜まった乳酸をぎりぎりエネルギー化していこうというメニューなので乳酸をエネルギーとして再利用する身体にするための練習として有効ではと思います。




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