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ブラジルの国旗、朝見たものか?夜見たものか?の続き

始めに

どうも!たんたどです。この記事は単独記事か子記事か孫記事かよくわかりません。以下に示す記事の続きです。記事を作った理由は、記事を全部書き直すのが非常に面倒精神的に負担になるからです。ここでは新たな観点を追加しました。

留意点

・天文学および数学要素が上記記事より強めです。
・研究及び考察しながら書いているので、またこれに関する記事が生まれる可能性は否定できません。
・私は少なくとも上記学問に関しては初学者です。

前記事の本題に、付け加えること

 新たな観点というのは、私のnoteに固定されている重くて執筆するのに問題が生じる親記事の3.7.6に貼付した、以下のリンクです。日本旗章学協会会員の西岡勝樹氏のページです。

上記ページでは朝8時半に星が見えたかという前記事のテーマについて詳しく述べられております。色々と聞き慣れない単語が出てまいりますが、考察するのに必要な知識を学んだので、ここで述べます。

文章の解説

始めに、私は上記のページでも示されているこのページを探し回りましたが、リンク及び法令は見つけられませんでした。ですので西岡氏が訳された文章をそのまま引用いたしますと、次のようになります。一応執筆し終わったあと、Wikipedia経由でこのページを見つけました。

[第一項]
国旗の中に映されている星座は1889年11月15日、12恒星時、つまり太陽時の午前8時30分のリオデジャネイロ市の天空に位置する星座を表している。その星の位置は天体の外側からの視点によるものとする。
図5は、1992年の法令第三条における添付1である。これが現在の公式の国旗の図案であり、これに基づいて、現在の国旗が制作される。

西岡氏による翻訳

前記事では12恒星時については全く触れておりませんでした。この恒星時というのは、ざっくり言えば恒星の南中を基準に考えた日や時刻のことを指します。この南中というのは天体が南の空の頂点に達したときのことを言います。太陽は東から昇って、南の空を通り、西に沈むというのは有名ですね。ここで、恒星時について詳しく述べているリンクも2つ、貼付致します。

あくまでも私基準ですが、上記リンクで聞き慣れないと思われる単語や文章を解説していきます。ページがWikipediaのようになっているため、クリックできる箇所がたくさんあります。もっと別の解説がほしいという方はそちらをどうぞ。

春分点:天の赤道黄道の交点の1つです。天の赤道とは、天球という観測者を中心として天がそこに貼り付いているかのような仮想的な空間(つまりは空)と、地球の赤道の交点のことを指します。線は点の集まりなので、線が出来上がります。一方の黄道はエクアドルの国章にも描かれております。図1の、灰色をした黄の模様が書かれている帯がそうです。太陽の見かけ上の通り道のことを指します。そして図2の赤い線が天の赤道、緑が黄道です。画像の手前の赤の線と緑の線が交わる所が春分点です。そこから時計回りに太陽がある位置を述べていくと、冬至、秋分点、夏至です。

図1.エクアドルの国章
図2.赤い線が天の赤道(celestial equator)、緑の線が黄道(ecliptic)

エクアドルの国章には図2にもある通り、equator(赤道、スペイン語:Ecuador)が描かれていることになると考えられます。

時角:これはまず図3を挙げます。H(斜体)で表されているのが時角です。

図3.時角Hの図説

 文章で表現すると、子午線を基準に、天の赤道に沿って東から西向きに天体まで測った角距離となります。インターネット上の各画像で示すならば、図4、図5、図6です。

図4.時角Hの図説
図5.時角の図説
図6.時角Hの図説

また、コトバンクから各辞書、事典の記述を引用すると、以下のようになります。
日本国語大辞典「天球上で、ある天体と天の極とを結ぶ大円(時圏)が、天頂と天の極を通る大円(子午線)との間につくる角」
デジタル大辞泉「天球上で、天の両極を通る大円(時圏)が、天の子午線となす角」
改訂新版 世界大百科事典「星などの天体が日周運動で子午線を通過後に進行した角度」
日本大百科事典(ニッポニカ)「観測者の天頂を含む子午線半大円を天体が通過した後の進行角」
百科事典マイペディア「天球上で,ある天体と天の北極をつなぐ大円(時圏)が子午線となす角」
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「天球上において,天体と天の極を通る大円が観測者の子午線(天の極と天頂を通る大円)となす角」
以上になります。当然ですが、記述内容は同じです。

 ここで、図3をもとに、グリニッジ恒星時Θ(赤の円)、観測地点の経度λ(青の円)、天体の赤経α(緑の円)から、H=Θ+λ–αのようにして導出することが出来ます。
 さらに、図6をもとにして地平座標系(A,h)と赤道座標系(α, δ)は以下のサイン(sin)、コサイン(cos)を用いた数式で表せます。ちなみに前者は観測者を中心とした座標系で、天体の位置を高度と方位(方位角)で表します。後者は赤道面を基準面として定義した座標系で、この座標系における経度を赤経(α)、緯度を赤緯(δ、デルタ)と表記します。φ(ファイ)は観測地点の緯度です。わかりやすくするために、再掲致します。
cos h sin A = -cos δ sin H
cos h cos A = cos φ sin δ – sin φ cos δ cos H
sin h = sin φ sin δ + cos φ cos δ cos H

図7.時角Hの図説(再掲)

数式は以上となります。

恒星時についての文章的な説明は以上となります。私も完璧に、いかなる質問にもわかりやすく的確に答えられるかと言うと結構怪しいのですが、今はこれくらいにしておきます。

さて、紹介する数式は他にもあります。以下のリンクです。

このページで紹介されている数式を以下のように引用いたします。G0は引用元では下付き文字です。
θ = θG0 + 1.00273791×UT + λ
θG0:0時UT1におけるグリニッジ恒星時
λ:観測地の経度(西経のとき負数)
UT:世界時
θ:恒星時

上記の式を変形、つまりθG0とλを左辺に持っていき、両辺を入れ替えることにより、UTを以下のように求められます。
1.00273791×UT=θ-θG0-λ
両辺を1.00273791で割ります。
UT=(θ-θG0-λ)/1.00273791

続いて、例題を画像で引用します。図8です。

図8.例題1

素直にそのまま置き換えると、以下のようになります。ここも間違っているかも知れません。誰かに教えを乞いたいので、「素人質問で恐縮ですが」を切り出されるとどうしようもないです。43はリオデジャネイロの西経(負数)です。
6+(39/60)+(52.9/3600)+1.00273791×24-43
=6.664694-18.9342962
=-12.2695962
12という数字がでてまいりました。負数なので、これを12恒星時と言っていいのか悩ましいところですが、初学者なのでそこはお許しください😅

考察

 前の記事で色々要素を並べ、どの根拠も夜8:30という結論に結びつくものと思っていましたが、ブラジルの法令を詳しく見てみるとまた違った側面があることに気づきました。法令も決して極端な独裁政権でもなければ、きちんと議会を通して法の知識がある方々によって作られていると考えられますので、ここで夜8:30というほうが不自然ではないかという考えに落ち着きました。

 しかし、少なくとも数冊の書籍でそのまま朝8:30と書いてあるのは、いかがなものではないでしょうか。少なくとも私は、この記事を作るほどにはこの件について随分時間を要しましたし、天文学や数学の信頼できると思われるウェブサイトとにらめっこをして、ようやく多めに見積もって7~8割理解したという状態になりました。説明、要は言語化できるかと言われると半分かそれ以下になってしまうと思われますが、参考文献を読んだ人の中でこの事実を疑問に思う人がいてもおかしくないです。少し、参考文献に括弧書きでも、12恒星時と記述されたほうが良いのではないかというのが私の意見です。

結論

最終的には数式に頼りましたが、12恒星時の12という数値が出てまいりましたので、朝8:30という結論に転換致しました。間違っているかも知れませんので、数値が出たと言うだけでこの記事を鵜呑みにするのは推奨いたしません。認識が間違っていると判明した場合、この続きを作るというのも十分に考えられます。


ツールと参考文献、ウェブサイト

🔧ツール🔧

1.Cent Browser
2.Google Maps

📚️参考文献、ウェブサイト💻️

1.いらすとや(ヘッダー)
2.Wikipedia
3.図説 国旗の世界史 辻原康夫
4.最新版 国旗と国章図鑑 苅安望
5.世界の国旗と国章 大図鑑 苅安望
6.国際知識検定 国旗 公式テキスト前編 吹浦忠正
7.ブラジル国旗に見る不思議(第1回) | 日本ブラジル中央協会 WEB SITE
8.Home — Portal da Legislação
9.天文学辞典:天体に関する用語を3,000語以上収録・解説。
10.恒星時について - 国立天文台暦計算室
11.コトバンク [ 辞書・百科事典・各種データベースを一度に検索 ]
12.素人質問で恐縮ですが(しろうとしつもんできょうしゅくですが) | numan
13.L8421(法令)

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