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普段の防災、三段階。

ひょんな事から地域の町内会長さんたちの集まりに呼ばれるようになって16年。会長どころか町内会役員さえ辞退しっぱなしの私がお仲間で居続けられるのはデザインワークが気に入っていただけているから。で、デザインで地域貢献っていうと「防災」って大きい割合を占めます。

地域の防災ポスターや防災用家族連絡カード。防災訓練のレポート記事満載の地域だより。とかね。

16年もやるうちにだんだん防災オタクになって、「防災準備は三段階が良いぞ!」と、私は思うんだけど、町内会長方(主に高齢男性)には響かない。でも自分でやってみると、この考え方だと準備が楽なのよね。

みなさん、いかがでしょう?お役に立つようなら、どうぞお使いください。「こうした方がいいよ」というご助言があれば参考にさせていただきますが、普段の暮らしが十人十色なら、防災準備もほんと、十人十色。いや、季節ごとにも違うから十人20色?40色?

みんな違うから、基本になる考え方を探ってみました。それが「その瞬間を生き延びる」と「知」「食」「居」の4つ。

その瞬間を生き延びる

まず「その瞬間を生き延びる」。「その瞬間」に持っていないと意味がありませんのでできるだけコンパクトに。「ハンカチ、ティッシュ、防災ポーチとエコバッグ」が私の普段のお出かけセットです。私の防災ポーチは手のひらに乗るくらいのサイズ。・笛・ラジオライト・飴ちゃん・ビニール袋・マスク・家族連絡カード、の6点セットが入っています。そこにマウスウオッシュや化粧品のサンプルなんかを入れることもあります。

中はこんな感じ。上の写真とは撮影時期が違うので、見た目はちょっと違っています。

いつも聞かれるのが、「この小さいラジオはどこで買えるの?」これはネットの販促品サイトで「ラジオライト」と検索すると見つけられます。でも販促品なので1個2個は買えません。私は個人で200個買いました。知り合いの町内会長さんが150個引き受けてくれて、あとはフリマなどで6年くらいかけて売りきりました。

ちなみに「イザココカード」は当自治連オリジナルの家族連絡カード。自分の健康情報、家族の連絡先などが書き込めます。

二段回目はいわゆる「防災持ち出し袋」の準備ですが、「スワ災害!それ逃げろ!」という状態を考えて、あわてた自分が、がれきや火災の中(この時点で、もうダメかも)でも持って歩ける重さの荷物設定。つまりほんの一晩分の備えです。これも3つに分けて考えてみました。これが前述した「知・食・居」です。

「知」は情報。今何が起きたか、家族は無事か、このあと何が起きるか、などを把握するためのツールや手段。スマホでも良いんだけど、ラジオがあればそっちの方が電池の心配が少ないかな。

また、被災地内では電話がかかりずらくなるけれども、ちょっと離れたところには案外通じるという話です。というわけで、「家族連絡カード」には家族の携帯番号だけではなくて、田舎のおじさんの電話番号も書いておきます。おじさんに情報のハブになっていただこうというのですが、あらかじめお願いしておかないと混乱しますね。

「食」は食べ物、飲み物とそれを食べて片付けるための道具類。健康な成人なら1日や2日は食べなくても大丈夫ですが、ベビちゃんや健康に弱さを持っている方、アレルギーのある方は余裕を持って準備しましょう。



そして「居」。暑さ、寒さ対策や、豪雨からの避難なら避難中に濡れてしまうことも考えて着替えなど。今なら避難所での感染症対策も。学校の体育館というと学校行事で椅子の余裕がなくて立たされたり、体育座りさせられたりした悪い思い出があります。腰痛と仲良しの大人になった今、自分用の椅子、持って行きましょうか。冬ならカイロ、夏だったら虫除けも準備しといた方が良いかもしれません。ハウスダストに弱い人はしっかりめのマスクもあった方が良いかもですね。と、人によって必要なものは全く違います。

自分にあった準備を探るのに良いと言われているのはキャンプです。「防災キャンプ」なんて言わなくても、公園などで半日過ごしてみてはいかがでしょう。うちでは近所の公園の音楽イベントに参加したくてキャンプ用の椅子を買いました。その翌年には椅子の横に設置するドリンクホルダーと荷物置き用の小さい椅子も買いました。今は防災用品の隣に置いてあります。

携帯トイレも必須です。「持ってたって、どこで使うのよ」と友人に聞かれたことがあります。避難所などのトイレにかぶせて使います。みんながそうしてくれると「トイレ溢れかえり問題」は発生しません。あまり考えたくないですけどね。

ちょっと余分に ローリングストック

第三段階として準備しておきたいのが家庭内備蓄。食料に限らず普段の生活に必要なものをちょっと余分に用意することです。

こんなことが言える日本って豊かな国だと思います。私も若い頃、子どもの学費などにどれだけかかるかが見えなくて闇雲に節約していた頃は「余分に」なんて無理と思いました。でもどちらにしても使うものが安く出ていたら買いだめしますよね。買いだめして賞味期限きれてもだましだまし使っちゃったりしません?(私だけ⁇)

うちではお米を10kg買って、5kg食べたらまた5kg買います。常にちょっと古いコメ状態ですが、特に家族から不満が出ないので良しとしています。

レトルトや缶詰も少し多いめに買っていますが、最近わかってきたことはうちではレトルトは使いませんから、結構ムダ。賞味期限近くで慌てて出したりしていますが、もう買わなくていいかな。缶詰も普段使うトマト缶と豆缶、魚缶だけで良いかな。と、やってみながらそれぞれの家庭に合わせるしかないです。

無理せず防災

災害は必ず来る、と言われていますが、来月の支払いはもっと確実に来ます。災害のない普通の日はもっと高い確率で来ます。無理せず、ゲーム感覚、パズル感覚で知恵比べの防災を楽しみましょう。

ゲームといえば、子ども向けの防災ゲームを数年前に作って地域の公民館祭りで楽しみました。今年は昨年に続いて公民館祭りは中止かもしれないけれど、ダウンロードしてスマホで遊べる防災ゲームを作ってみたいな。というわけでunityの勉強を始めたところです。楽しむぞ〜。(下の写真は2019年の公民館まつりです)


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