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1期生の募集や資金繰りはどうした? 2022年春に開校するヒロックに聞く、マイクロスクールをつくるまで。

開校前から数々のメディアにも取り上げられ、注目を集めているマイクロスクールヒロック初等部。初年度の選考も終わって無事入学予定者も決まり、4月からの開校を待つばかりというタイミングで、ファウンダーの堺谷武志さんと、入学を決めた親御さんへ、ここまでの話やこれからへの期待を聞きました。


「わからない、できない」を正直に説明会で伝える

——無事に入学希望者も集まったようですが、実際どのように募集や選考をされたのですか?

そもそも、こちらは選考できる立場にないという認識でした。何しろ、一般の学校とは違う小規模のオルタナティブスクールですし、いくら我々が理想の学校だと言っても、まだ影も形もない。そういう学校はあればいいけれど、絶対に必要かというとそうではない。しかも月謝は高い(笑)。ですから、はたしてどのくらいの方に関心を持っていただけるのか、皆目検討がつきませんでした。

なので、募集に関しては、まず一人でも多くの人に知っていただくことが一番のポイントでした。コロナ下でリアルの説明会ができなかったので、オンラインの座談会、説明会、シェルパと会おう会、個別相談会などを平日夜にこまめに開きました。どれも、こちらが選考対象として見るというより、我々がどういうメンバーかを見ていただく場として、カジュアルな感じで行いました。

そもそも、教育は、お子さんと保護者と共に作っていくものだと考えています。特に0から作り上げていく段階で、今後変わっていくことが前提です。なにか聞かれたりリクエストをされても「分からないことは分からない、できないことはできない」と言うことが大切だと考えていました。

結果的に、教育のことをフランクに話せる場としてクチコミで広がり、100名以上の方に問い合わせをいただき、実際に50名以上の方がご参加くださいました。中には海外から参加される方もいらっしゃいました。ご夫婦で参加する人が多く、少人数でじっくりとお話ができたのがよかったですね。最終的にどの方が実際に応募していただけるか、事前にほぼつかめていたくらいでしたから。

——初年度は、何人でスタートするのですか? 

初年度は、新1年生9名、新2年生5名、新3年生4名の計18名でスタートします。当初、3学年合わせて12名の定員で考えていたのですが、幼児部からの内部進学を含め多くの方に出願いただいたので、急遽定員を18名に増やすことにしました。

結果的にたくさんの方が応募してくださってありがたかったのですが、我々が理想とする教育を行うには人数を絞らざるを得ませんでした。人がたくさんあつまって手放しで嬉しいというよりも、私もミノさん・ヨヘイさんも本当に辛かったです。ここは、経営者としての私の力不足です。

——入学を決められた方は、どういった方たちなのでしょうか。 

最終的に新1年生は、インターナショナルの幼稚園出身者が多くなりました。幼稚園でインターを選んだ段階でマイノリティになる経験を積んでおり、日本の学校にこだわらなくてもいいという考えをお持ちの方々です。小学校教育は日本語をベースに受けさせたいが、これまで触れてきた英語も引き続き学ばせたいという希望を持っていらっしゃる方が多くいます。

新2・3年生は、公立小学校に通っている方達です。子どもが公教育に合わなかったとか、自分のペースで勉強できる場所を求めているケース、保護者が自由な教育を求めていたが近くになく公立小学校にいったん進学したものの、ここなら通えると関心を持ってくださったケースなど、さまざまです。やはり、既存の教育にこだわらない方たちが多かったですね。

来年度からは新1年生だけを対象としますが、最初にカルチャーを作る上で、ある程度は年齢の幅があったほうがいいという考えで、初年度は3学年の募集にしました。でも入学後は、無理に学年で区切らず、それぞれのお子さんをていねいに見ていきたいと考えています。

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一方的な選考でなく、一緒に学校を作っていける家庭を探す

——激戦だったのですね。選考で工夫されたことはありますか?

堺谷:本当は、何回か私たちがこれから行おうとしているカリキュラムを体験していただきたかったのですが、コロナ下で叶わなかったので、一人一回の体験になりました。

心がけたことは、体験クラスと言えど子ども達の時間を使って選考している訳ですから、彼らが楽しくてためになったと思えるものにしたいということです。具体的には、自由進度的なパズルや、公園での活動などを体験していただきました。結果的には、楽しかったと思ってもらえたようです。

ただ、先ほどお話しした通り、かなり時間をかけて皆さんとお話したので、情が移ってしまい、お断りするのは本当に心苦しかったです。幼児部から進学される方の多くが男の子だったので、男女比を考えて決めさせていただいたところもありますし、通学の負担なども考慮に入れました。

また、大事にしたいこととしては、一緒に学校を作っていこうというマインドを持ってくださっている方に来ていただきたいとは思っていました。

なので、「1. 家庭がヒロックの方針を理解している」「2. 特別なサポートが必要でない」「3. 本人が来たいと思っている」、この3つは確認しました。

例えば私たちも自由なスクールでありたいと思っていますが、自由という言葉も、その意味の捉え方はそれぞれ違います。なので「自由ってなんだろう」ということをみんなで考え、対話して、一つ一つの場面を経験し、体感し、関わりを通してシェアしあっていきたいと考えています。自由だからといって一人一人に合わせるスクールではない、でも小さな声も無視しないというところはしっかりお伝えしました。

開校に向けて、9ケ条から成る「ヒロック宣言」もつくったのですが、その中で「ヒロックはコゥ・ラーナー(子どもたち)それぞれの福利を未来に向けて拡張し続けるための場」としています。福利とは「幸福と利益」、英語では Well-Beingのことです。その中で、公正と自由について、あなたは一人の大切な人として公正に扱われる。また、自由は、それぞれの自由を与え合い作っていくものとしています。一人一人の考えが違うからこそ、立ち戻れる指針としてこれからも大事にしていきたいと考えています。

——とても深くて大事な指針ですね。共に作る場ということに共感します。

幼児部から始めるのは、子どもにも学校にもメリット

——ここからは、実際に学校を作りたいと考えていらっしゃる方のためにも、さらに具体的なお話を伺っていきたいと思います。学校を作る上で大変だった点やそれを乗り越えるために工夫した点はどんなところでしょう。

やはり大変だったのは、コロナの影響ですね。これは、1年半にわたってかく乱要因でした。読めないことがさらに読めなくなりましたから。

最初の緊急事態宣言が出された時、コロナで2ヶ月間、街から人が消えました。10年以上プリスクールを運営してきて初めて、子ども達の姿が消えた教室で一人仕事をしていたときが一番きつかったです。その時に、自分はなぜこれをやっているのかを非常に考えました。

一方、より子ども達の居場所の大切さを実感し、こんな時だからこそ、踏ん張る大人もいなければならないと計算度外視でやる覚悟が決まりました。

そうは言っても、数字の部分は私が一人で請け負うことなので、そこは責任があります。春の段階では、幼児部からの内部進学者がどのくらいいらっしゃるのか、その意向も分からなかなったですし、正直、絶対に来ていただけるという自信もなかったです。「絶対良いから信じなさい」みたいになるのもよくないですし。

ですから、やったことは、4月のプレスリリースと同時にSNSなどで広めるということだけです。他に方法もなかったですし…。ミノさん・ヨヘイさんというメジャー級の教員が新しい学校を始めるということで注目は集まり、メディアで話題にしていただけました。でも、手応えというより、実際9月に応募いただくまではどうなるか全くわからなかったというのが率直な感想です。ロジックだけでも飛べないですよ。

——堺谷さんは、幼児教育から始められましたが、初等部をつくる上で、幼児部から始めたことのメリットはどんなものでしたか?

私がキッズアイランドを10年やってきた蓄積があり、幼児部がベースで回っているからこそだと思います。いきなりオルタナティブな学校を立ち上げるのは、まだまだかなり高い壁がありますが、そこに階段がある状態だったといえばいいでしょうか。

また、それ以上に良かったのは、幼小ミックスエイジの動きができることです。これにより、全国的な課題である小1プロブレムの問題が子どもたちに起きにくいと思います。一般の学校は、型を作らないといけないですが、ヒロックではゆるんだ状態から自分を作っていけます。

また、幼児部から進学してくださる方がいると、一定の保護者の理解があり、スクール・カルチャーを創りやすいかもしれません。私にとっては、幼児部の保護者との繋がりが、経営基盤として有形無形の財産になっています。

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仲間集め、勇気、そして最低2000万位は資金確保を

——ヒロックのような学校をつくりたいという人がいたら、まず何から始めることを薦めますか?アドバイスやメッセージがあればぜひお話ください。

まずは、自分を疑うことです。独りよがりで突っ走ってもうまくいきません。「人とつながる」ことが全てです。というか、一人では無理です(笑)。自分の想いと他者の知恵の融合によって、前に進むことができるし、より良いものを作ることができます。

私の場合は、ミノさん・ヨヘイさんと出会ったのも、ラーンネットグローバルスクールの炭谷さん、TCSの久保さんはじめ、NPO法人の理事など、仲間は全て「学校創りのためにと自ら広げたつながり」から生まれました。元々引っ込み思案な自分に「創りたいんでしょ」と激励してくれたのもそんな仲間たちです。

実際、学校作りは全くの手探り状態からのスタートでしたが、野球の野茂やサッカーの中田英寿のように、先人として炭谷さんや久保さんがいらしたので、「難度は高いけれど、やった人がいるのだから、自分もやれないことはない」と思えました。

もう一つ伝えたいことは、教育は社会活動なので、一旦始めたら、とにかく閉じないことが大切です。そのためには、事業性や財務面への配慮は欠かせません。

具体的には、スクールを運営していく当座の資金として、2年分の家賃と人件費として最低2000万円位を確保しないとできません。いざとなったらその資金を捨てられるか、家族を路頭に迷わせない自信があるか。そこは冷静に判断したいところです。なので、事業経験者が運営者の中にいることが望ましいですね。 

最後は「暗闇の中を一歩踏み出す蛮勇」です。完璧な条件なんていつまで経ってもそろいません。ですから一歩踏み出しつつ、頭の片隅にはいつでも引き返す冷静さは持とうと伝えたいです。

——スクール立ち上げに際して、クラウドファンディングやバディクラブなど、入学世帯だけでない仲間集めも進めていらっしゃいましたが、どんな狙いがあるのですか?

まず、既存の学校とかオルタナティブとかを超えて、教育を良くしていきたい。学びの選択肢への理解を深めてほしいという思いと、ヒロックをさらに良いものにしていきたいし、我々のやっていることをシェアしていきたいという思いがあったからです。

バディクラブは、我々にとっては、外部から客観的なフィードバックをいただける存在です。狭い世界で、自分の足元だけを見ていくと閉じてしまう可能性があります。独善回避とアップデートの場になると考えました。また、大人は学ばずに子どもだけが学ぶなんて失礼な話です。教育は社会が創るもので、子どもとともに大人も学び育つ場になればと思いました。

バディクラブは120名の方が参加され、すでに月1回連絡会で話し始めています。今後は、同じ目的で集まる皆さんのヒューマンライブラリーや「ヒロック学びの研究所」として発展させていく予定で、子どもが学ぶ場、親向けの講座や教育系の講座を企画していきます。

もっと上手にやる人はいらっしゃると思いますが、私にとっては、残りの人生をかけた挑戦です。大切に育てていきたいと思います。

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保護者に聞く〜私たちはなぜヒロックを選んだのか〜

ヒロック初等部へと進学を決めた保護者二名にもお話を伺いました。お二人とも、キッズアイランド(2歳)、ヒロックキンダー(3-5歳)と通われ、堺谷さん曰く、「キンダー開校初年度から今まで一貫してヒロックを応援していただき、共に創っていただいた同士だと思っています。初等部を自信をもって前に進められる心の原動力でもありました」という方々。ヒロック幼児部での体験と、初等部進学を決めた理由や期待を聞きました。

「時代に即して幸せに豊かに生きていける力を育む教育への期待」Tさん

ヒロックには、子どもが1歳8ヶ月から通い始めました。自分自身の経験から、これからは英語が使えることは必須だと思っていました。子どもが産まれて、小さい頃から英語に慣れさせたいと思っていたので、見学に行き、直感で「ここに行かせよう」と決めました。誰一人つまらなそうにしている子がいなくて、先生もイキイキしていらっしゃってとても雰囲気が良かったのです。

また、東京で子育てをしていると自然に触れる機会も少なく、これでまともな情緒が育つのかと不安に思っていたので、毎日外遊びをするという方針にも共感しました。実際通い始めて、公園で遊んでいる様子を見かけた友達から、「とっても楽しそうにしていたよ」と言っていただくことが多く、通わせて良かったと思いました。

スクールが終わった後に、公園で遊んでいる子どもの様子を見ていて、いさかいが起きても話し合いをして仲直りしたり、助け合っていたり、親は教えていないのにコミュニケーションの取り方がとても上手になっているとびっくりしました。

英語に関しては、バイリンガルの環境で自然と喋るようなりましたし、スクール以外では自然と日本語に切り替えるので、母語の習得にも問題は感じていません。何より、外国の人にも全く抵抗や偏見を持たない、地球人として育っていると感じています。

初等部進学に関しては、日本語8割英語2割という方針について、堺谷さんと随分話し合いました。私たちとしては、せっかく身についた英語力を維持したいという気持ちがあったからです。ですから、インターナショナルや私立小学校も検討しましたが、最終的にはヒロック初等部に進学を決めました。

決め手は、子ども自身が「ヒロック小学校に行きたい」と言ったからです。今、子どもは毎日ヒロックに行きたくてたまらない。それだけ信頼を寄せているのですから、その意思を尊重しようと思いました。

また、うちの子は早生まれなので、一斉教育では周囲に追いつくのに3年くらいかかるかなと思っていました。発達差を踏まえて学力をつけていく自由進度学習の考え方にも共感しましたし、一つのことに集中するタイプなので、探究を大事するところは何よりの環境だと思いました。英語の時間も当初の予定より増やしていただけそうです。

一条校ではないところに進学させることについては、それが将来の足枷にならないかよく調べましたが、そこに拘っていたら世界で戦えないですし、時代の変化に学校の変化が追いつかない現状や、初等部の先生の能力の高さやそのキャリアを蹴って新しいものを作る意気込みに期待して、初等部に通わせようと思いました。

「土日も夏休みもいらない」子どもが毎日通いたいという場所だから Fさん

5歳と3歳の、2人の男の子を育てています。上の子が2歳の時に、ヒロックのプリスクールキッズアイランドに通い始め、3歳になった時に、ヒロック幼児部が新しく立ち上がったので、そのまま通い始めました。遊びながら英語を覚えられる環境があることと、公園が目の前で思いっきり遊べること。この2つが決め手でした。

実際通ってみての満足度は120%。針が振り切るほどとても満足しています。ヒロックはすごいいい場所なのに、ほとんど知られていなくて残念に思っていました。私は保護者ですが、スクールの当事者のような気持ちになっていますので、こうしてお話しできて嬉しいです。子どもは、毎日、目の前の公園で体を使って遊び尽くしているので健康ですし、スクールが提供するカリキュラムも、子どものことを考えてよく練られていると感じています。

また、家庭との連携が取れていて、学びの循環が起きているところも素晴らしいです。例えば、スクールで宇宙について学んだとき、子どもが興味を持ったので、家でも空を見上げたり博物館に連れて行きました。そんな話をスクールで子どもがすると、すぐにそれを取り上げて、そこからさらに深めてくださるのです。さらに、ちょっとした疑問やトラブルのタネになりそうなことも、相談するとすぐにフォローアップしてくださるので、困ったなということはありませんでした。

幼児部は、1日5時間を英語漬けで過ごすのですが、子どもたちはスクールにいる間は英語を話し、家では日本語を上手に話します。海外旅行に行っても、現地の方と簡単な会話をしているので、生活の中で生きた言葉を身につけているなと実感していました。

初等部進学に際しては、当初は英語に力を入れている小学校なども見学にいきましたし、堺谷さんとも相当時間をかけて話し合い、日本人として日本語を母語とした教育を行うという方針に納得しました。また私自身、自分の体験として、教壇からの一方通行が基本となる小学校生活に疑問を感じた経験があり、もっと他の学び方があるのではないかと感じていたので、ヒロック初等部を信じたいなと思いました。

オルタナティブスクールを選ぶということは、マイノリティになることなので、不安がない訳ではありませんが、これからは世界を見ていかなくてはなりません。私たち両親は、子どもには自分の芯を持ち、自分の思いを自分の言葉で伝えられる「モテる男」に育ってほしいと思っています。その点、ヒロック初等部の先生は、子どもの「挑戦したい」という気持ちを広げたり、好奇心の種を与えてくださるのではないかと期待しています。


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取材を終えて

第1回でミノさんとヨヘイさんにヒロックの教育にかける想いを聞き、今回、堺谷さんに、経営という視点から募集と選考までの過程を伺いました。

教育界で話題になっている二人の先生が手がけるスクールということもあり、募集前から注目を集めていたヒロック。側から見ると順調な滑り出しのように見えましたが、「手放しで嬉しいというより、心苦しかった」という言葉が印象的でした。

理想の教育を行なっていくためには、子どもたちとラーニングシェルパと言われる大人との比率を公立小の3倍以上の手厚さにしなくてはならない(ホームページより)。でも、そうするとどうしても、希望者全員を受け入れるわけにはいかない。経営者として、そのジレンマに悩まれたことが率直に伝わってきたからです。

しかし、さまざまな葛藤の中で、堺谷さん自身が、自分がやってきたことは間違いではなかったと信じさせてくれたのが、幼児部から通ってくれた子どもたちとその親たちでした。そして、その信頼関係も、保護者と正面から真摯に向き合い対話を重ねることによって築かれたものでした。

決して平らではない道を、人生をかけて開こうとする堺谷さんの無骨さと、熱い想いと、事業化への冷静な判断力が、二人の教員の心とマッチし、多くの方の共感を生み、新しいオルタナティブスクールが産声をあげることができたのでしょう。

理想を掲げることはある意味誰にもできるかもしれません。でも、それを成し遂げるためには、抜け道はありません。理想の教育を実現するために熱い想いを持ってヒロック初等部を開校する3人は、まるで新しい時代を切り開いていくサムライのように思えてきました。

同時に、ラーンネットグローバルスクールを1996年に始めた炭谷俊樹さんが灯した火が、今こうして新しい形となって引き継がれ、それがさらに、バディとなった人々の心を照らし、やがて日本の教育を変えていくことに繋がっていくそんな絵も浮かんできました。

小さな1歩が、限りなく大きな1歩になることを期待しています。

書き手・中曽根陽子(なかそね・ようこ)
教育ジャーナリスト マザークエスト代表  
小学館を出産のため退職後、「お母さんと子ども達の笑顔のために」をコンセプトに数多くの本をプロデュース。紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆。子育て中の女性に寄り添う視点に定評があり、テレビやラジオなどでもコメントを求められることも多い。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱し、講演活動も精力的に行うかたわら、母親自身が新しい時代をデザインする力を育てる学びの場「マザークエスト」を主宰している。『一歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)など著書多数。2021年6月17日 に新著『成功する子は「やりたいこと」を見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)を出版した。

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