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山崎正和(戯曲)『世阿彌』を読む。
文学が言葉としての文字を使用する限り……、文字を否定したら文学は成立しないのであるから、このような前提はありえないのだが、つまり、この条件は文学である限り……、となる。
文学である限り、日本の真の心は描き出せないのかもしれない。
音、姿、色、風……、言葉ではないもの……
瞬間に消え去るもの……
定まろうとしないもの……
それらで描かれた時間の集合、いや、瞬間。
それこそが日本の心か……
光と影……
影は光を恨むや?
光は影を愛おしむや?
そこに、言葉がありや?
山崎正和の戯曲の代表作『世阿彌』を読む。
新しい能の世界だ。
日本文学が到達しようとする、ひとつの美の世界。
しかしそこには、文字ない。
読めば消える……
仏教の空でもない、神道の秘でもない……
日本の美としか言いようのない
音がある……、影がある……
読み終わって、残るものは……
無い!
それでも読もうとする人は、自分の存在は、音と影であったと……
知っている人だけなのだろうか。
山崎正和氏は本年度(2018年)の文化勲章を受賞されました。
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