詩作２　「憂鬱の到達目標」

「憂鬱の到達目標」
 
いくつもの惑星を抱える恒星系はイオン系列のショッピングモールへと出かけた。彼女は物々交換しか知らなかったので野菜を何一つ買うことができなかった。三階にエスカレーターで移動した後はゲームセンターの引力に身をゆだねた。ゲームセンターの中心は光すらたどり着くことがない。そんな場所で彼女は手探りにクレーンゲームの筐体を探し当てた。持っていた惑星の中で一番うるさいやつを上から押し潰し楕円形にすることで1playすることができた。そしたら２５００億の知的生命体の獲得に成功した。彼女はこの成果に大変な喜びを覚えて、先ほど失った７０億について思い出すことは二度となかったという。