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LINEヤフーとプライバシー

「人も組織も、そう簡単には変われない」という一例かもしれません。

またしてもLINEが問題を起こしました。今回の不具合は、他人の写真(サムネイル)が自分の画面(アルバム)に表示されるというものです。影響範囲は明らかになっていませんが、意図せず他人に見られている可能性があるだけで、大きなインパクトがあります。

SNSではすでに、他人と思われる写真が写り込んだ画像を拡散する人もいるようですが、これはリスクが高い行為です。過去のKADOKAWAの件でも見られたように、訴訟問題に発展する可能性がありますので、絶対に控えましょう。(とはいえ、LINEヤフーがどれだけ利用者の権利を守る姿勢を見せるかは不透明で、KADOKAWAほど訴訟に踏み切るかはわかりませんが。)

ところで、LINEヤフーといえば、2024年3月5日付で総務省から通信の秘密の保護およびサイバーセキュリティの確保に関する行政指導を受けています。

それにも関わらず、再びプライバシー侵害が発生しています。問題は企業体質だけではなく、主要株主やその経営責任の所在にもあるのではないでしょうか。

LINEヤフー株式会社の主要株主はAホールディングス株式会社で、2024年9月末時点で62.5%の株式を保有しています。Aホールディングスは、ソフトバンク株式会社と韓国のNAVER Corporationが各50%ずつ出資する合弁会社です。

ソフトバンク側の事実上の責任者といえば、もちろん孫正義氏です。彼は現在、OpenAIとの連携を模索する一方で、このように足元の利用者データやプライバシー管理が杜撰な状態にあることにはあまり目を向けていないようです。これは本当に許されるべきことでしょうか?もっとも、LINE自体が韓国NAVERの開発を基盤にしていることを考えると、もはやこれ以上の改善は期待できないのかもしれません。

さて、LINEアプリの「設定」→「プライバシー管理」から、さまざまな権限を確認・変更できることをご存知でしょうか?今回の不具合をきっかけに、キャッシュのクリアだけでなく、不要な権限をオフにすることをおすすめします。

企業の体制がきちんとするまでは、Letter Sealing以外はオフにした方が良いでしょう。

もちろん、「LINEが大好き!」という方はすべての権限をオンにして楽しむのもアリですが、それには十分なリスク意識が必要です。

ところで、今回の原因は何なのでしょうか。

過去記事でも少し触れましたが、このような不具合は他社でも時折発生しています。ただし今回のケースがそれらと同じ理由によるものかはわかりません。

今回、Androidアプリの急なアップデートが行われましたが、アプリ自体に問題がある可能性があるのでしょうか?しかし、画像やデータの振り分けは通常サーバ側で行われるものであり、アプリだけの問題とは考えにくいようにも思います。

現時点で公式からの詳細な情報はありませんが、正直なところ、信用に欠ける企業がますます信用を失ったと感じています。


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