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「これが僕の生きていく世界である」

ちょっと、大変なことがあった。
仲間内でのイベントで使う予定があったレンタルスペース、台風の影響で使えないことが濃厚となった。

仕方がないのでキャンセルの手続きを取ろうとしたら、
キャンセル期限が過ぎているとかで、正規料金を100%そのまま請求された。

金額にして、2万円越え。
コールセンターでだいぶゴネたのだが、
「規約だから」の一点張りでつけ返された。


途方に暮れた。
傷病手当金で支払うにはさすがに横暴すぎる金額である。

「申し訳ないのだが、カンパをいただけないでしょうか」
仕方がないので、僕はグループラインで、仲間に全部話した。


カンパの金額は任意にした。

まあ悪いのは台風であって僕ではないのだが、とはいえうちの仲間達でもない。
実際には使っていないレンタルスペースの使用料金である。
前日キャンセルとかでもなく、理由も台風である。
これで金払えとはさすがに理不尽が過ぎる話なのであるが、そうも言っていられないので僕は頭を下げた。

とはいえ、まったく目安がないとそれも困ると思ったので、いちおう、参加人数で割った目安の金額だけつけた。


この間、たったの30分。
「もちろんです」「大変でしたね」
優しい言葉とともに、PayPay介してお金がどんどん集まってきた。

中には、目安の金額を大幅に超える額を送ってくれた人もいた。
「任意」を「規定額下回ってもいいですよ」という意味で捉えていた僕からすると、大変な驚きと感動であった。
たとえそれが数千円であったとしてもだ。



長々と思いを込めた文章を書いてしまったが、
何が言いたいかというと、
「これが僕の生きていく世界である」ということである。


人のやさしさと、つながりに恵まれた世界。
向こうしばらく、僕はそういう世界で生きていくことになる。


自分で言おう。
僕は経済においては"敗者"だ。

まあ下を見てはきりがないのではあるが、
大学も大したところ出てないし、
高給取りでは全然ないし、
少なくとも"出世競争"みたいなものとは無縁だし、
メンタルもやってしまったから自分の行く末も見えている。
少なくとも「勝ち組」ではないだろう。

お金に興味のない(なさすぎる)嫁西と結婚したが故に、何の問題もなく生きているのだが。


信じてもらえないかもしれないが、僕にもキャリア志向が強かった時期もあるのだ。
だが、適応障害で崩れた。
さすがにもう無理だ。
別軸の生き方を探さねばならず、その方向性に大変苦しんでいた。


今見えている、"答えらしきもの"が、「人と人のつながり」。
カッコつけて言えば「社会関係資本」


金は確かにないのだが、
仲の良い妻がいて、治安のいい地域に住み、
飲みに行ってくれる友達もいるのだ。

別にすべてを失っているわけではない。

こち亀の両さんみたいなもんだ。
人と人のつながりの中で生きる。
そういう世界で生きていくのだ。



ただ、これは、言うほど甘い世界だとも思っていない。
人とつながれるためには、僕自身が「つながるメリットを持つ人」でなければならない。

僕は34歳オッサン、職業ほぼニートである。
21歳JDとかではない。34歳オッサンほぼニートである。

世間一般のまっとうな皆様に、コイツと会って話したいと思ってもらうためには、いかほどの努力が必要なことか。

姑息な話術とか、小金バラまくとか、そういう浅い話ではいつかメッキがはがれる。


だから、僕はもうGiveしかないんだろうな。
そう思ってる。

他人に何かを与え続ける。
何も与えられなくても与え続ける。

僕が何を与えられるかわからない。
でも理屈や小細工は後で考えればいい。

とにかく与え続ける。
相手が喜ぶことをし続ける。

その上で、自分を応援してくれる人とか、支持してくれる人たちと、ともに何か楽しいことができたらいいな。
自分が困ったときに、助けてくれる人がいてくれたらいいな。

そんなことを考えて、信じて、実行をしないといけない。
その日が来ないかもしれないけど、それでも与え続けないといけない。
そういう覚悟が必要な話なのだ、これは。

だから、冒頭のカンパの話は、本当にうれしかった。

他人に依存することを良しとするわけではない。
僕はむしろそれを拒んでいる。
それで、自分を責めている。

でも、その上で、あるいはその一方で、
自分が生きていく術として、適したものと思しきものがあるとするのであれば、
それにすがっていく時期だろうとも思っている。

34歳というのは、そういう年齢なのだと思う。



キレイごとをさんざん書いたので、最後にちょっとだけダークな話を見せておくと、
「人間関係のフリーライダー」への、僕なりの"回答"が、上記である。

何かをしてほしい、情報を教えてほしい。
でも自分からは何もしない。そういう人にはなりたくないね。


Givers gain/「与える者は与えられる」
BNIの会員ではございませんが、胸に刻んで生きていきます。

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