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設計の方法【概念を設計する2】

前回の続きで、概念から建築を設計する話。
今回は「自然と建築」について。

建物には、必ずスケールがある。
高さや低さ、そして幅は数値によって緻密に計算される。

その一方で「外」や「自然」という概念には、スケールがないことに気付いた。
正確にはあるのだけれど計り知れない。
広さ、大きさは体感としてわかる。
ただ、海は何平方メートルか、空は何平方メートルか、などについて人は考えることもない。
「考えることもない」のではなく、考えることもできないほど広大とも言い換えることができる。
つまり、人はスケールがない状態を「広い」と認識しているのだ。

そして、その状態を「外」や「自然」と捉えている可能性がある。
この概念を建築空間に落とし込んだとしたら、スケールが消失する空間が設計できるかもしれない。
もし、それを実現できたとしたら自然の概念を伴った空間をつくることができるのではないだろうか。
そう仮説を立てて、スケールを消失する建築はどのようにすればつくることができるのかを手掛けはじめた。

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