谷尻誠 / 建築家 / 起業家

建築家、起業家。自然と建築について考える 日々。 suppose design office、tecture、絶景不動産、Daichi…などの10の法人を経営。 建築と不動産に関わるなかでの、葛藤を包み隠すことなく書いてみようと思います

谷尻誠 / 建築家 / 起業家

建築家、起業家。自然と建築について考える 日々。 suppose design office、tecture、絶景不動産、Daichi…などの10の法人を経営。 建築と不動産に関わるなかでの、葛藤を包み隠すことなく書いてみようと思います

マガジン

  • 月刊 谷尻誠

    建築家(suppose design office 代表)、起業家。 tecture、絶景不動産、TECTURE、DAICHI、Yado 、MIETELLなどの法人を経営。 建築、不動産を中心とした設計や不動産投資についてや、物事の従え方を月最低4本書きます。

  • 大切なこと

    書くことで自分に言い聞かせたり、見ることで自分を奮い立たせる。 そんな感動の日々をデザインするための場所。

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    CHANGE-未来を変える、これからの働き方-

    谷尻誠
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    谷尻誠

最近の記事

なぜぼくはnoteを書くのか

思えば、今から6年前家を建てようと決めたとき、自分の力で本当に家が建てられるのかと言う不安があった。 以前にも自宅を建てることについて、このノートでも何度か書いているが、広島の田舎で生まれた僕が東京のど真ん中に家を建てるということがどれだけハードルが高かったかと言うことを改めて書いてみようと思う。 当時44歳だった。 仕事はおかげさまで順調で、休みは時々取る程度で、海外も2ヶ月には1度行く位と出張が多く、年間100フライト位をこなす生活を送っていた。 世間から見れば売れっ子

    • 経営者としての建築家

      設計事務所の経営について考えてみたことがある。 建築業界のアトリエと呼ばれる事務所は、スタッフが入ってきても、何もできない新人であれば給料がとても安いのが当たり前だった。 おまけに休みがあるのかわからないような状態で、深夜も遅くまで働き、徹夜もよくあるし、まぁいわゆるブラック企業のような働き方が何年も続いていた。 そんなことが当たり前な状況が過去にあったのは事実だ。

      • 始まり方がとても大切

        先日ピザ作りを習いに行ってきた。 それまでも自宅で生地から作り発酵させてピザ窯まで焼くのを何度かやったが、今回は本当のピザレストランに修行に行ってきた。 自宅でやった時もそうだが、なかなか丸くするのが難しい。 何度も何度もやるのだが、たまにうまくいく程度で、そのコツがつかめずにいたのだった。 まずはオーナーに目の前で生地を丸めるところ、そして具材を乗せてピザ窯に入れ焼き上がるまでを見せてもらった。 あまりにも手際が良く、最小限の所作だけでピザが出来上がった。 見よう見まね

        • 意味ある仕事と、無意味だけど意味になる仕事

          仕事ができるとは何なのかと考えることがある。 限られた時間内でできるだけ早く効率的に仕事をする。 それができたとしたならば、仕事ができると言うふうに定義されるだろう。 でも仕事は遅いかもしれないけれど、時々遠回りをして新しいものを発見したり、何か気づきを持ち帰ったりすることで、もっと未来への投資として何かを作り出すきっかけを作る人も、もしかすると仕事ができると定義できるのではないだろうか。 前者の方が一般的には評価されがちな気がする。

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        • 月刊 谷尻誠
          ¥1,000 / 月
        • 大切なこと
          3本

        記事

          不満を抱け

          人は誰でも安心すると成長が止まる気がする。 例えばできなかったことができるようになり、ある程度自分の思い通りに物事が進めることができるようになれば、本人はそんなつもりは無いのかもしれないが、ついそれで安心してしまう節がある。

          努力していても報われない人へ

          自分ではこんなにも頑張っているのに会社に評価されない。 そんな経験はありませんか? 僕は初めて設計事務所に就職した時、女性の先輩が僕の教育担当としていてくれました。 その女性は何をやってももっとしなさいしなさい。 こんなんじゃダメだ。 早くしろ。 遅い。 同じこと何度も聞くなって言われ怒られ続けていました。 あまりにそれが悔しくて何とか早く仕事を覚えて、この人に何も言われないようなとこまで仕事ができるようにしかないなって、その気持ちだけでもう必死でメモを取り同じ質問をしないよ

          努力していても報われない人へ

          劣等感との向き合い方

          前回、苦労話を書こうとしたが結局うまくいった話になってしまった。 どのようにして困難を乗り越えるかのヒントになっているとうれしい。 記事を読んでくれた一人から「今までで“もうダメだ”と思ったことはありますか?」と質問を受けた。 今回は、その問いに答えようと思う。 振り返ってみれば、ぼくにも「もうダメだ」と思った瞬間はあった。 学生の頃、いじめられたことがあまりにも辛くて「死にたい」と思い悩んだ。 それくらい精神的に追い込まれた状況だったのだと思う。

          劣等感との向き合い方

          うまくいってばかりではない

          動いていれば、何かしらトラブルは起こるものだ。 もしかすると、普段のぼくの発信を見ている人は「谷尻はうまくいってばかりだ」と感じている人もいるかもしれない。 別に表に出す必要がないと思うから他人には言わないだけで、実際には日々いろんなことが起きている。 先日、「谷尻さんのうまくいっていないところも見たい」というリクエストがあったので、今回はぼくの苦労する姿(奮闘する姿)を少し紹介したい。 ただ、ぼくの場合、トラブルを楽しんでいる節もあるので悲壮感はないかもしれない(笑)

          うまくいってばかりではない

          情報収集は、読み解く力(2)

          前回に引き続き、情報収集について書いていこう。

          情報収集は、読み解く力(2)

          情報収集は、読み解く力(1)

          先日、noteのマガジンに「情報収集の方法や考え方が知りたいです」とのリクエストが届いた。 今回は「情報収集」をテーマに、ぼくが普段考えていることや具体的な情報の取り入れ方を書いてみたい。 振り返ってみると、ぼくの情報収集のスタンスは40歳を境に大きく変化している。

          情報収集は、読み解く力(1)

          アーティストとして

          「誠さんは、アート作品はつくらないのですか?」 ここ数回のnoteの記事を読んだ人にそう訊かれた。 質問の意図には「価値とは何か、お金とは何か」に関する考え方や新しくコンセプトを設計して建築で表現するぼくの在り方を見て「“アート”という表現に興味はないのか?」という意味合いが込められていた。 「いや、ぼくは自分のことをアーティストだと思っていますよ。むしろ、この世界にアーティストじゃない人間はいないですよ。人類皆アーティスト(笑)」 半分冗談、半分本気で笑って話を終わらせ

          “ラグジュアリー”とは何か

          ぼくが生まれ育った家庭は決して裕福ではない。 前々回の『建築を生み出す【概念を設計する1】』の記事の中でも、ぼくが幼い頃に住んでいた実家の図面を紹介した。 五右衛門風呂、井戸水、靴を脱ぎ履きして部屋を移動など、とにかく時代と逆行する不便な家だった(笑) 裕福ではない家庭に育つと、お金に対して憧れを抱く。 お金のある暮らしにコンプレックスがあったのかもしれない。 今ではきちんと仕事に打ち込んで、富豪には程遠いかもしれないが、昔はあんなに悩んで買っていたバスケットシューズく

          “ラグジュアリー”とは何か

          設計の方法【概念を設計する2】

          前回の続きで、概念から建築を設計する話。 今回は「自然と建築」について。 建物には、必ずスケールがある。 高さや低さ、そして幅は数値によって緻密に計算される。 その一方で「外」や「自然」という概念には、スケールがないことに気付いた。 正確にはあるのだけれど計り知れない。 広さ、大きさは体感としてわかる。 ただ、海は何平方メートルか、空は何平方メートルか、などについて人は考えることもない。 「考えることもない」のではなく、考えることもできないほど広大とも言い換えることができ

          設計の方法【概念を設計する2】

          建築を生み出す【概念を設計する1】

          20代の後半から30代にかけて、「自分が建築をつくる意味」について深く考えた時期があった。 単に言われたことだけをオーダー通りにつくっていてもいいのだろうか? 果たしてそこに“自分がつくる意味”はあるのだろうか? その答えを導き出すために、当時のぼくは概念的なことばかりに想いを巡らせていた。 アトリエで修業して建築を学んできたわけではない自分自身の背景に対して、どこかコンプレックスのようなものを抱いていたのかもしれない。 建築をつくる上で「コンセプトから設計する」という土

          建築を生み出す【概念を設計する1】

          節税は正義なのか?

          よく節税した方が良いよって話しを聞く。 あちこちで会社員ではなく契約社員にして貰えば手残りが増えて税金払わなくて良くなるよ!みたいなのも出回っている。 たしかに働いて頂いたお金をできるだけ使える環境にするには良いことなのかもしれない。 ぼくも少なからず若い頃は、短期的な思考で同様の考えを持っていただろう。 でも本当にそれで良いのか?

          ヴィンテージの見極め方

          前回、リセールバリューのある商品についての記事を書いた。 今回は、その延長線上にある「本物を見極める」という話。 モノの価値がどう変化してゆくのかはある程度予想はできるかもしれない。 ただ、それが本物か偽物かを判断することは簡単ではない。 目利きをする上で参考にしていただければと思う。

          ヴィンテージの見極め方