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ヴァンソン・レサールが束ねるシャンペトルブーケ

パリに留学中、ヴァンソン・レサール氏によるスペシャルレッスンを何度か受けることができました。
ヴァンソンとの出会いについては以前こちらの記事に書かせていただいてます。

今回は、そのスペシャルレッスンの様子を一部レポートさせていただきます。参考書も最後にご紹介させてくださいね。


シャンペトルブーケって?

シャンペトルとは、フランス語でChamp(シャン)=田舎を意味するところから来ていて、まるで野に咲く草花を摘みとって束ねたような姿からそう呼ばれているスタイルのようです。
ヴァンソンの束ねるブーケもまた「洗練されたナチュラル」という言葉が私的には一番しっくりくるのでそのように表現させていただきますが、本当に美しくて華やか、とてもアーティスティックだけどどこか優しげで寄り添ってくれる感があるんですよね。
素晴らしすぎる感性の持ち主だと、初めて会った時から憧れの眼差しで見ておりました。

ヴァンソンによるデモンストレーション

ヴァンソンによるデモンストレーション

レッスンはまず、由美さんの通訳とともにヴァンソンが実際にブーケを束ねていく様子を見ることができます。
鼻歌まじりにスイスイと束ねられていくお花たちはどこか楽しげで、ヴァンソンの表情や手元にもうっとりしながら、あっという間にブーケが仕上がっていきます。
なかなか言葉では伝えきれないので、ぜひとも実際にレッスンを受けてみていただきたいのですが、束ねる時のテクニックを初めて見た時は、自分の知っている常識と違いすぎて驚きました。
基本のブーケの作り方で、スパイラルと呼ばれる技法があります。
みなさんある程度スパイラルを理解している前提でお話しさせていただきますが、それは茎が一定方向に向かうように「前」「後ろ」「前」「後ろ」とクロスさせながら束ねていく、そうすると結束部分から足下にかけて茎が螺旋状に広がったブーケに仕上がるのですが、ヴァンソンのスパイラルはそれではありませんでした。
普通そんな風に束ねたら、お花が窮屈になったりスパイラルにならないんじゃないか?と思われるのだけど、テクニックがあって、ヴァンソンの束ねるブーケはとても伸び伸びとしていて華やか、そしてしっかりスパイラルなんです。
具体的にどんなテクニックを使っているのかはここでは説明しませんが、「何故?どうして?」ってなりました。笑

実際にブーケを束ねてみる

そして、実際にヴァンソンのアドバイスをいただきながらブーケを束ねていくのですが、まず作っていて感じたのは、私自身がとても窮屈な思考をもって束ねていたという事です。
ヴァンソンは、「どんどん束ねてねー」「あんまり考えすぎちゃだめだよ」「花がどこに行きたいか教えてくれるから」って言います。
こんな機会滅多にないし、テクニックを習得しなきゃ!って必死になるあまりにヴァンソンのような軽やかさは始め全くなかったのですが、少しずつ何でも良いんだーって思えてきて、徐々に楽しくお花と向き合えるようになったんですよね。
根本的に普段から私、いろいろ気負いすぎてガチガチになっていたのかもしれません。
力を抜くことも必要、むしろ頑なさが邪魔をしていることもあるんだなって気づきもあってとても有意義な時間を過ごすことができました。
ブーケレッスンなのに、ヒーリングを受けたようなそんな感覚でした(笑)

アパルトマンにて

シャンペトルブーケ

作ったブーケは部屋に持って帰ってきて、さっそく窓際に飾りました。
今見ても癒しです。
大輪のダリアと合わせているのは草花とたっぷりのグリーン。
花の種類は少ないのに華やかでボリュームがある、とってもお気に入りのブーケに仕上がりました。
滞在期間が長いので、部屋で何度か組み直ししてみたり学ぶことも忘れてはいませんよ(笑)
いつも花がある暮らしをしていたのでとても満たされていました。良い香りと共に過ごした1ヶ月は至福でしかなかったです。

ヴァンソンのお手紙

ヴァンソンからメッセージカードをいただきました。
達筆すぎて読めませんがめちゃくちゃ嬉しかったです(笑)

さいごに

カメラが趣味で、この留学中にもたくさん写真を撮っていました。
フィルムカメラと一眼カメラを使用しています。
掲載している写真は全て私が撮影しているので、カメラや写真についてもまた別の機会にお話しさせてくださいね。

そして最後に、こちらの本とてもおすすめです。
タイトル通り、シャンペトルの世界観がすべてこの本を見るだけで味わうことができます。
写真も綴られている言葉も素敵。眺めているだけでもいい。
私はちゃっかり自筆サインもらっちゃった(笑)


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