ウクライナが核を放棄したときにアメリカ、イギリス、ロシアがしていた約束をみると泣く。

1994年12月に、ハンガリーの首都ブダペストに集まって、クリントン米大統領、エリツィン露大統領、メージャー英首相、そしてウクライナのクチマ大統領が「ブダペスト覚書」に署名しました。その内容は、ウクライナが持つ核兵器をすべてロシアに譲り渡すかわりに、以下のことを約束する、というものでした。当時、ウクライナは世界で3番目に核兵器を持つ国だったのです。

ウクライナの独立と主権と既存の国境を尊重する。

ウクライナに対する脅威や武力行使を控える。

ウクライナに政治的影響を与える目的で、経済的圧力をかけることは控える。

ウクライナが侵略の犠牲者、または核兵器が使用される侵略脅威の対象になってしまう場合、支援を差し伸べるため即座に国連安全保障理事会の行動を依頼する。

ウクライナに対する核兵器の使用を控える。

これらの誓約事に関して疑義が生じた場合は、互いに協議を行う。

アメリカ、イギリス、ロシアがウクライナにたいして安全保障の確約をしたのがこの合意だったのですが、、、

ウクライナの国境は守られたでしょうか?  いいえ。ロシアに領土を削り取られています。

ウクライナに武力行使はされていないでしょうか? いいえ。ロシア軍の半分ほどが攻め込んでいます。

ウクライナのために国連安全保障理事会に行動を依頼したでしょうか? いいえ。議題にしようとしてもロシアと中国が拒否権を使って邪魔します。

このブダペスト覚書の精神は日本国憲法にもつうじています。
ここですね。
「人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」

しかし「平和を愛する諸国民(ここではアメリカ、イギリス、ロシア)」によって、われら(ここはウクライナ人)の安全と生存は守られることはありませんでした。

日本人はこのブダペスト覚書の破棄から教訓をえるべきでしょう。日本国憲法が、ブダペスト覚書のように「平和を愛する」諸国民によってずたぼろにされ、ただの紙切れになる未来がいつくるかもしれないのです。


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